夢小説 | ナノ
04:失くしたパズルピース
「それじゃあ、あの後みんな目が覚めたんだ」
なまえが学園を追い出されてからの出来事を順番に話していく。
そっか、と複雑な表情で頷いたなまえは、今、俺のことをどう思っているのだろうか。
「なまえ、」
「いいよ」
謝罪の言葉を述べようとした俺の言葉は、なまえによって遮られた。
なまえは、少しだけ晴れやかな顔をしていた。
「ごめんはさっき聞いたから、いいよ。私も、もっとちゃんと説明すれば良かったんだ。あの時はとにかくパニックになっちゃって…五年生だったのに情けないよね」
「そんなこと!」
「そう?ありがとう、勘右衛門」
そう言って笑ったなまえの顔は、忍術学園にいた時のものと何一つ変わりなくて。
思わず溢れそうになった涙を無理やり引っ込ませて、俺はニカッと笑って手を差し出した。
「それじゃあ、俺とまた親友になってください!」
「………ふふっ」
ぽかんとした数秒後、思わず噴き出したなまえは、肩を震わせながら手を握り返し、
「喜んで!」
やっと全員、揃った。
失くしたパズルピース
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