夢小説 | ナノ




熱中症にご注意

「今日はどういうメニューだったんですか?」
「今日は良い天気だったからな!まず準備運動に裏裏裏山まで往復マラソンして、帰って来てバレーして、その後塹壕掘ってたら留に掘りすぎだって怒られたから埋め直したぞ!まったく留三郎はケチだなあ!」
「今日は良い天気でしたよね。花が萎れる勢いで日差しが降り注いでいましたし、水撒きしてもすぐに乾いちゃうような猛暑日でしたよね。そんな中先輩はそのアホみたいなメニューを後輩に強要してその結果熱中症で保健室送りにしてしまったんですが、何か言うことないんですか?」
「ごめんなさい!!」


保健室の片隅でみょうじ先輩が七松先輩に説教をしている。頑張れみょうじ先輩。もっと叱ってやって下さい、この人は私の言う事なんてちっとも聞いてくれないんです!


「せめて水分補給くらいさせてください。三十分に一度は日陰で休ませる。今朝忠告しましたよね?返事してましたよね?あれは嘘だったんですか?」
「いや!嘘じゃなくってだな…その、委員会の前までは覚えてたんだ。でも久しぶりによく晴れたから、つい…」
「ついはしゃいじゃったんですか?六年生にもなって?」
「はいごめんなさい…」
「ごめんなさいで済むと思ってんですか?このパワハラ野郎。あなたは反省したって言って翌日にはスッカラカンに忘れるんでしょ知ってますよ。いっそ一度くらい経験してみたらいかがです?丸一日くらい外で絶飲食して正座でもしてたらこの子たちの気持ちが分かるでしょうよ」
「ごめんなさい…もう忘れません…」
「言いましたね?約束ですよ?もし次があったら絶縁しますからね」
「絶縁!?なんで!嫌だ!」
「約束守ればいい話ですよ。出来ないんですか?それって俺の言ったこと無視するっていう宣言ですか?」
「ちがう!ちがう分かった約束しよう!ちゃんと守るから絶縁しないで!」
「言質取りましたからね。平、聞いていたな?もしまた強行軍に付き合わされそうになったら遠慮なくこれで脅してくれ。それでも止めないなら即報告くれな。お前は上も下も個性的なのがいて苦労するなあ。体大事にしろよ。いつでも相談乗るからな」
「みょうじ先輩…!」
「なまえは滝にばっかり優しくする!ズルイ!」
「あ゛?」
「ごめんなさい…」


「おい伊作。みょうじが甲斐甲斐しく体育委員会を団扇で扇ぎながら小平太に説教してるんだが、あれって委員長であるお前の仕事じゃないのか?」
「そうなんだけど、僕が言うよりなまえが言った方が小平太には効くからね。見てよ、すごくしょんぼりしてる」
「まんま飼い主に叱られた犬だな」
「伊作先輩、食満先輩の治療終わったなら無駄話してないで手伝ってくれません?」
「はいすみません…」
「小平太先輩も当然手伝ってくれますよね?」
「はい喜んで!」





みょうじなまえ先輩。保健委員会所属の五年生。七松先輩とは家が近く、幼いころからストッパーとして苦労なさっていたとか。
他の保健委員のように罠にかかったりはしないが、七松先輩と幼馴染しているだけで不運だろう。ああ、お労しい。




パワフルすぎて友達が夢主以外いなかった七松先輩。ワンコ化して夢主大好き状態。
夢主も七松先輩のことは好きだけどパワフルすぎて躾が大変。
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