「なんで鍋なんですか」

「あ、日吉いらっしゃい」

「先輩、お肉いい感じですよ」

「俺もーらいっ」

「ほらほら、日吉も早く座りなよ」

「無視ですか。鳳もなんで先輩の家に馴染んでるんだよ。ついでに芥川さんも」

「え?だって俺らは」

「お呼ばれされただけだCー」

「はい、日吉の席は私の隣!」

「はぁ…」

「あれ、今日は抵抗しないんだね。そもそも来たことにもびっくりだったんだけど」

「アンタが呼んだんでしょう。いいです、もう先輩の突発的な奇行には慣れました」

「ちょたー日吉が冷たいよー」

「泣かないで下さい先輩。はい、ナデナデー」

「わーいナデナデー」

「(付き合いきれない…)」

「あ、日吉に肉取られたCー!」

「下剋上です」

「あ、日吉の分は私が取ってあげるよ。はい、えのき椎茸しめじ!」

「嫌がらせですか」

「私はありのままの日吉が好きだよ!」

「じゃあ俺も先輩の分を取ってあげますよ」

「ああああー!野菜ばっかり!」

「好きでしょう」

「嫌いだよバカ!バカぴよし!」

「先輩、好き嫌いは良くないですよ」

「そうそう。大っきくなれないって言うCー」

「鳳ならまだしも芥川さんが言うと説得力皆無ですね」

「なんだと日吉ー!」

「どうとでも言って下さい。それより冷めますよ」

「うう…野菜…」

「先輩、大丈夫ですか?涙目になってますよ」

「緑色の食べ物は私の敵なんだよー…」

「白菜は緑というより白ですけどね。鳳、代わりに食べたりするなよ」

「なっ、そんな失礼な真似させないし!いくら嫌いな物でも他人にあげたりしないしー!」

「芥川さんの真似ですか。似てませんね」

「うう、日吉がデレないよー…」

「デレ…?」

「もう黙ってキノコ食ってろ」

「あーんしてくれたら食べる」

「アンタに常識が通じると思った俺が馬鹿でした」

「俺がしてあげますよ。はい、あーん」

「ちょ、しらたきは難しいよ」

「じゃあお肉で」

「(なんかこれはこれで見ててムカつく…やっぱり芥川さん寝てるし)」

「お肉少なくなってきたね。助っ人呼ぼうか」

「助っ人?」

「(ピッ)もしもし忍足?至急跡部にたっかいお肉を用意させるように言って。出来るだけ早く家に届けてねー。え?異論は認めない。忍足もうちに来ればいいよ。じゃっ(ブチッ)」

「…いくら幼なじみだからってあんまりだと思いますけど」

「きっと喜んでやって来るよ。なんだかんだ言って庶民文化大好きだから」

「最後に雑炊でもします?」

「お、いいねー」

「(もう諦めよう…あ、豆腐美味い)」


氷帝鍋祭り



「俺様を除け者にして鍋とはいい度胸じゃねぇか、アーン?」

「よく言うわ、混ぜてほしいだけやろ。ほんま素直やないなぁ」

「お、跡部におったりー」

「…本当に来るとは」

「だから好きなんだって」

「クソクソ!なんで俺らも呼ばねーんだよ!」

「悪いな、邪魔するぜ。岳人が行くって聞かなくてよ」

「宍戸さん!」

「鍋ってのは大勢の方が美味いんだろ?なあ、樺地」

「ウス」

「何や、ジローはまた寝とるんか」

「(一気にうるさくなった)」


20100115
オチなし。忍足はピンクでいいと思いました。
滝さん入れられなかった…!
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