▼ 3話
1週間後、ベルモットと僕は爆弾を設置し終わり車で待機していた。
耳にイヤホンを突っ込んで。
『んっ、じゃあ、明日見に行く、んあっ!場所は?』
『〇〇公園の近くの△△って書いてるビルだよ。どうせなら迎えに行ってあげるよ?』
『あっ、ああああっ!だ、大丈夫、僕自分でいけるよ?』
父の仕事に興味を持つ子供のようにするすると情報を聞き出す。
彼のテクニックは顔の効果もあるとはいえすごいものだった。
…いろんな意味で。
「いつもこんな感じなんです?」
隣に座るベルモットは退屈そうに、それでも今スティンガーが聞き出した情報をメールで打っている。
「えぇ、もう10年近くやってるから大したものでしょう?」
10年近くという言葉に驚くがあまり深く聞きすぎてもよくないと思い曖昧な返事で返す。
パシュ!
静かになった部屋に銃声。
サイレンサー付きのそれはきっと部屋の外には漏れていないだろう。
スティンガーから合図のメールが来る。
裏に車を回すと少し疲れた顔の彼が立ったていた。
「任務完了。僕、疲れたから寝ます。」
後部座席に乗った少年はそれだけ言うと寝転んで目をつむってしまった。
車を出して少しせた後背後で爆発音がする。
どうやらうまく爆発したらしい。
スティンガーとの初の任務は大成功だった。
▼ ▲