▼ 15話
ベッドに寝かせたはいいが薬が強いようで耐性の無いバーボンはすごく苦しそうだった。
(…体だけつなげて、心はあとにしよう)
ベルモットとの賭けが頭に過ぎる。
体の関係を先に持ってしまうと心を落とすのが難しくなる。
それに…
(バーボンとはヤりたくなかった)
もともと好きな行為ではない。
覚えさせられた快楽に理性がやられてしまうこともあるがそれだって本当は嫌だ。
幼い頃から教えられた快楽は僕の中では一種の恐怖だった。
それを慰めて、初めて本当の気持ちを聞いてくれたバーボンとその行為はしたくなかった。
でも…
(バーボンが苦しんでる…)
薬を盛られたことがあるからわかるが、薬をすべて出してまわないと苦しくて仕方が無い。
快楽を通り越して苦痛だ。
助けたい。
そう思った。
「…バーボン、今から僕のことは女だと思ってください。男も女も大して変わりません。」
「だいじょ、ぶだ、じぶんでするっ、」
苦しそうな顔でバーボンは拒否する。
当たり前だ。
ノーマルな人は普通男を抱くなんて気持ち悪くてできないだろう。
「…無理ですよ、力はいらないでしょ?手でやってもいつまでも薬は抜けません。僕に任せてください。こういうのは僕の方が畑ですから」
抵抗するバーボンを力ずくで抑えベッドに手を縛る。
もちろん目隠しも忘れない。
僕のつけていたネクタイを目隠し代わりにする。
酷いとは思うがほっておくと辛いのがますばかりだ。
パンツと下着を下ろすと屹立したものが出てくる。
(…中綺麗にしておいてよかった)
本当はスティンガーが連れ込まれる予定だったのだ。
今日のターゲットには抱かれる予定はなかったが、年には念をということで任務の前はいつも綺麗にしている。
ベッドサイドの引き出しからゴムとローションを出す。
この家出誰かとするのは初めてだ。
念のために置いておいたものが思わぬ場面で役に立った。
ローションを手に取り中を解す。
綺麗にしてからあまり時間が経っていないからかすんなり3本の指をくわえ込んだ。
声は出さないように注意した。
バーボンにできるだけ嫌な思いはさせたくない。
バーボンのそれにゴムを被せローションを垂らす。
先を後ろに当て咥え込む。
バーボンが息を詰めた。
俗にいう騎乗位だ。
この体位は深く入って苦しいが、バーボンの手をベッドに縛ってしまっていてこれしか出来ないのだ。
バーボンが気持ちよくなれるように頑張った。
一言も発さずバーボンの薬が抜けるまで…
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