▼ 13話
出会ってから2ヵ月、バーボンとスティンガーはバディを組むことが多くなっていた。
政界の大物の暗殺や情報収集。
基本的にはスティンガーが止めを指しバーボンが後処理などをする。
本来スティンガーはターゲットに近づき油断させることが仕事なのだか暗殺も自分がやると言って聞かなかった。
バディ組み始めた頃に人を殺すのが怖くはないのかと聞いたことがあった。
その時彼は悲しそうに笑いながら「仕事だし、もう慣れました」と呟いた。
その頃からだっただろうか、スティンガーからのスキンシップが増えたのは。
最初は本を読んでいるとそれを後ろからのぞき込んでくる程度だったのだが、最近では座っていると足の間に座ってきたり、任務のない日外に出ると服の裾を持ってきたりいろいろだ。
頬にキスされた時は流石に驚いたが彼の周りの大人はアメリカ人が多かったからその影響だろうと思った。
仔犬に戯れつかれているようで悪い気はしないが、時々なにかに耐えるような苦しそうな顔をする事は気にかかっていた。
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