▼ 7話
「山田くん、君ほんとに何歳なんだい?」
豚みたいに太った男が僕の中に汚い棒を入れながら質問してくる。
その間も体を揺すられ辛くて仕方ない。
「秘密。言ったらおじさん捕まっちゃうよ?」
息を切らせながら答える。
本当に気持ち悪くて仕方がない。
僕のことを中学生くらいだと思っているこの男はさっきから僕の足を持って体を二つ折りにしている。
顔が近くて汚い汗が僕の顔にかかる。
お金持ちでそれなりに経験しているのかセックスは上手いのにそれのせいで半減している。
「んっ、あっ…も、イクっ!」
男に抱きついてやると中が暖かくなった。
(最悪…中に出された)
耳元で息を荒げる男に吐き気を催しながらももっと、とせがむ。
ターゲットをドロドロにした後で聞き出すのが僕のいつもの手口だった。
「悪い子だ」
体をひっくり返され後ろから入れられる。
このターゲットのものは無駄に長く、でかくてより深く入ってくるのでバックは少々苦しい。
「んっ、んっ、んぁ、ゃ、…んっー!!」
快楽が一度落ち着いたところで本題を出す。
中に喰われ込んだままで苦しいが仕方がない。
「ねぇ、おじさん。おじさん輸送のお仕事してるって言ってたよね?」
「どうしたんだ?急に」
入れたまま起き上がり僕を上に座らせながら返してくる。
まだする気か、そう思うも男に身をまかせる。
「ちょっときになって、友達がね、気持ちよくなれる薬が売ってるって教えてくれたんだ。おじさん持ってないかなぁーって思って」
僕、気持ちいいこと好きだから。
対面座位状態で男の首に手を回し耳元で吐息を交えて行ってやる。
男の喉がなる。
「…持ってるよ、おじさんの会社で作っているんだ。」
「そうなの?」
(末端の取引会社の社長だと思っていたら実はその大元の人物だったとは…)
ことわざはよく知らないがきっとこれが棚からぼた餅ってやつなのだろう。
(いや、海老で鯛を釣るか?…まぁ、どっちでもいい。)
その薬を売りさばいている組織は薬以外にも重機やヘリをたくさん持っているうちの組織と対立する組織だった。
そこのボスの首を取れる。
そう考えただけで興奮した。
(でも、1人で来たのは失敗だった…せめて誰か連れてくるべきだった)
生憎銃の類は持ってきていない。
組織からもらった錠剤があるにはあるがカバンの中だ。
(せめてこの男を眠らせられたら…)
少し前薬を盛られ理性を吹っ飛ばしたこともあって慎重に行動したかった。
男は僕を四つん這いで歩かせ中に入れたまま自分のカバンまで向かう。
薬に耐性はあるし、この男が売りさばいている薬はこの前のような麻薬のようにハイになるものではないことがわかっている。
「っ、ぁん、くれる、の?」
この体制は嫌いだ。
屈辱的だしどうしても気持ちいいところに当たってしまう。
「あぁ、特別にね」
男が取り出したのは小さな瓶だ。
悪趣味にもハートの形をしている。
「んっ、んぁああ!……そ、それ?」
体を起こされまた入射角が変わった。
きゅぽん、と瓶を開けた男は僕の口にそれを注ぐ。
甘い香り。
甘ったるく舌に絡むそれは喉を滑り落ちて僕の体内に入っていく。
(…即効性か)
体が熱くなる。
いくら耐性があるからといって何も感じないわけではない。
中は勝手に畝るし前からは透明の液体がダラダラと溢れ出している。
僕のその様子に満足したのか男が急に腰を振り出す。
「っんーー!!あ、あ、…」
一瞬星が飛ぶ。
耐性のない人間なら前後不覚になり意識も吹っ飛ぶだろう。
今日何度目かの絶頂を迎え気を失ったふりをする。
僕の上に倒れこんでくる男。
相変わらず気持ちが悪い。
少しすると寝息が聞こえてきた。
どうやらきてすぐに飲ませた遅効性の睡眠薬がやっと効いたらしい。
さすがは組織のボス。
睡眠薬の耐性もあったらしい。
男の下から這い出し錠剤を取りだす。
体は辛いが今は我慢だ。
(帰ったらジンにでも相手してもらおう)
男の口に錠剤を突っ込み水で流し込む。
飲み込んだのを確認しシャワーを浴びる。
中からとろりと出てくるものを全て掻き出し服を着る。
鼓動が止まっていることを確認し自分の痕跡を消して部屋から出る。
この男は僕と会う時誰にも何も言わずに来ていたようだから外に男の仲間がいることはない。
シャワーをした時自分で掻き出したせいでまた体が高ぶってきている。
(…車、この体じゃ運転できない)
駐車場に向かっている間にも下半身に熱は溜まっていく。
「大丈夫?」
不意に正面から声がして顔を上げる。
「バ、バーボン?」
僕の車のところにその男は立っていた。
「なにか、盛られたんだね?」
バーボンが体を支えてくれるがそれすらも快感になってしまう。
「んっ…くるま、うんてんできな、」
本当に相当強い薬だったらしく膝が笑って上手く立てない。
バーボンの助けを借りなんとか車に乗り込む。
「どこに行けばいいんだい?」
「ジン、のとこ」
どうやら第2波が来る薬のようで何もしなくても下半身がびしょびしょになっていく。
「んっ、はっ…」
苦しくて涙がにじむ。
なぜバーボンがあそこにいたのかだとか色々聞きたいこともあるのに思考がぐちゃぐちゃでおかしくなりそうだ。
幸いなのはこの前のように頭が馬鹿になる薬じゃなかったことだ。
もしそんな薬だったら今頃きっとバーボンに見境なく強請ってしまっている。
そんなことをしてしまったらベルモットとの賭けに完全に負けてしまうだろう。
僕に男と気持ちよくなれる方法を教えたのはジンだ。
だから薬を盛られた時もジンに頼る。
それは僕が初めて男を覚えた時から変わらない。
出来るだけ何も考えずに我慢する。
バーボンは出来るだけ飛ばしてくれているようでその気遣いに感謝する一方、振動だけでイってしまう体はもう限界だった。
いつの間にか気を失ってしまっていたようで気づいたら見慣れたベッドの上だった。
「ジン…」
彼のベッドは大きくそしてタバコ臭い。
「よっぽど強い薬だったようだな」
ギリギリまで引き抜いたものを穿ち、ジンは鼻で笑う。
「んああああ!!」
強すぎる快楽。
この男に開発し尽くされた体は主人を知っているのかうねうねと勝手に動く。
一番奥をゴリゴリされる。
僕がこれを好きなのを知っているのは多分この男だけだ。
「ゃ、やっ、んんんーー!!」
出しすぎてもう何も出なくなっているのにイってしまう。
「やっ、イったばっかっ…」
それでもやめないジンは前も一緒に弄りだす。
「やっ、やっ、も、でな、ぁあああああ!!」
前立腺を思いっきり突かれた。
一瞬意識が飛ぶが、尻を叩かれまた連れ戻される。
「良いザマだな、スティンガー。女の中みてぇだ」
すっかりジンの形になっている中は熱くて苦しい。
「もぉ、むりっ」
また尻を叩かれ軽くイってしまう。
ジンはいつも僕が完全に意識を飛ばすまで抱き潰す。
薬を盛られた時は特にだった。
前になぜかと聞いた時はお仕置きだ、と言われた。
(僕、今日は頑張ったのにっ…)
ふわふわする意識の中思う。
敵対組織のボスをたまたまとは言え1人で殺ったのだ。
すっかり幼くなってしまっている思考はジンの行動に拗ねている。
ジンが対面座位でギリギリまで引き抜いたソレを思いっきり突き上げた瞬間、限界だった僕の思考は停止した。
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