眠る君の隣で




中学時代、隣の席の子は問題児でした。



奥村燐。

みんなは彼を「悪魔」のようだといった。
悪魔のように強くて、
悪魔のように恐ろしい。

…でも、私は燐が本当は優しい人間だってことを知ってる。

ただ少し不器用なだけで、
みんなが怖いっていう行動もよく考えれば誰かのためにしてることばかりだ。




「スースー…」
「あーあ、また寝てる…」




ほら、今だって無防備に寝ちゃってる。

悪魔だかなんだか知らないけど、この寝顔は少なくとも悪魔じゃない。
アホ面で馬鹿な"奥村燐"だ。




「なんでみんな燐を見ようとしないのかな」




柔らかそうな燐の頬をぷにっとつついた。
…一向に起きる様子はない。

ちゃんと燐を見てあげれば、すぐにわかるのに。
燐が優しいってこと。




「ま、それで人気でても嫌だけどねー」

「…す、」

「ん?」

「す、き…」
「!?」
「すき…や、き…!」

「…はあ」




…だよね。
燐はすき焼きが大好物だもんね。

やばい、驚きすぎて顔赤くなった。




「…そろそろ帰るか」




私は気持ちよさそうに寝息をたててる燐を背に、教室をでようとした。

…でも、できなかった。

寝ているはずの燐に鞄を掴まれたから。




「!?」
「…よお」
「お、おう!?」
「驚きすぎだろ」
「や、えと…いつから起きてた…?」
「さっき…てか顔赤いぞ。大丈夫か?」
「だ、大丈夫大丈夫!」

「…ありがとうな」
「え?」
「なんでもねえよ!」




眠る君の隣で

(寝言で告白っていうのも案外悪くない)



+--+--+--+--+--+--+--+


わー(´・ω・`)
燐の口調迷子だよー(´・ω・`)
まとまりないよー(´・ω・`)
とりあえずごめんなさい。
青エク大好きです!


御拝読感謝!
title:世界の欠片様

2011.7.9.
2012.8.24. どんぐり





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