だけど、ごめんね。
自分の気持ちを隠すのって、なんて辛いんだろう。
なんて切ないんだろう。
それでも私は、嘘を吐く。
彼のために、
自分のために。
*
「名前、聞いてるか?」
「…え、あ、なに?元親」
「今日放課後話あんだけど…」
「あー、今日は無理!!ごめんね?」
私はそう言うと逃げるように教室をでた。
今回でこの誘いを断って三回目だ。
告白かも、なんてことはわかってる。
元親の気持ちもとっくに気づいてる。
…もちろん自分の気持ちも。
でも伝える気はない。
伝えられる気もない。
伝えてもつらいだけだから。
好きだけど、付き合えない。
思いを伝えることも許されない。
私には親に決められた、婚約者がいるから。
中途半端になんか…できない。
好きだからこそ、言ってはいけない。
それくらい、私だって知ってる。
〜〜〜♪
スカートのポケットが震えた。
元親からだって、すぐにわかった。
「…もしもし?」
『悪い、やっぱ明日でもいいとか思ったけど今言う』
「!待って…っ」
『好きだ』
「………なんで、言っちゃうの」
『…困るか?』
なんで……。
やばい、泣きそう。
本当は元親の気持ちに答えたい。
すごく嬉しくて、
だけど悲しくて……。
「っ…。ごめん、困る」
『…そか』
「なんで…言っちゃうの…。今までと同じにできないじゃん」
『…それでも俺は、今の関係のままなんて嫌だったんだよ』
元親はそう言うと電話をきった。
それと同時に私は声にだして泣いていた。
傷つけた。
勇気をだして気持ちを伝えた元親に対して最低なことを言ってしまった。
…もう、戻れない。
ねぇ、元親。
お願いだから私を助けてよ。
この行き場のない気持ちはどこに捨てたらいいの?
好き。
大好き。
だけど、ごめんね。(いつか言える日はくるのかな…?)
+--+--+--+--+--+--+--+
いやー、これハッピーエンドにしたい。
なんかしたい。
救いたい←
続編書けたら書きたいな(´・ω・`)
と、いうわけで書きました続編!↓
だけど、好きだよ。御拝読感謝!
20111108 どんぐり