あとがき+おまけ


恋は盲目これにて完結です。
最後まで読んでいただき有難うございます!

すぐ終わる予定だったんですがやる気が突如消え去って最後一話ってところでずっと停滞してしまい申し訳ありませんでした。最近は徐々にやる気が戻りつつあるので無事完結できました。おかえりやる気。
めちゃめちゃふざけた夢が書きたくて始めた中編でしたが自分でかいいてて面白いは面白いんですが、これ今笑うべきところなのだろうか、それとも真面目なところなのだろうかとか自分でもよくわからなくなってました。でも書いててたのしかったです。
アンケートの方でも、面白いと何件かいただきとても嬉しかったです。ほんとうにありがとうございました!

最後に超短いおまけをのせておくので最後までお楽しみください。




…………



学園を無事卒業した私達はそれぞれの仕事が安定してきた頃一緒に住むようになった。めでたく結婚したのだ。

私の方はくの一を卒業し家の小さな畑で野菜を作ったり、家事をしたりでまったりとした毎日を過ごしている。雷蔵さんは卒業後も鉢屋くんとコンビで仕事をしており、忙しくしてはいるものの必ずこの家に帰ってきてくれる。
彼は何年たった今でも同じように優しくて温かい人だ。

しかし困っていることが一つある。

「ただいまー」
「お帰りなさい雷蔵さん。……と、鉢屋くん」
「雷蔵はかなり疲れているからな、ちゃんと風呂と飯の準備はできているんだろうな」
「う、うん。全部できてるよ…。雷蔵さん先お風呂入る?」
「うんそうするよ。ありがとねごりえちゃん」
「はい!」
「よし、私は忍具の手入れをしておこう。雷蔵がでたあとに私が風呂にはいる」
「…はい」

何故か鉢屋くんまで半同居している。
最初は私達二人だけだったのだが、仕事を一緒にしているためか傷を深くおって帰って来て家で介抱した以来頻繁に来るようになり、最近では我が物顔で私達の家の敷居を潜ってくる。

私の記憶が正しければ学生の頃鉢屋くんは私のことをあまり良くは思っていなかった気がする。卒業して私達が夫婦になったときも雷蔵さんの同級の人から「鉢屋が発狂していた」とかなんとか小耳に挟んだこともある。
なのに何故こうしてやって来るのだろうか。こちらとしては得体が知れなくて正直怖い。もしかしたら私は寝首をかかれてしまうんだろうか、とか、毒を盛られてしまうのでは。なんて考えてしまうくらいには鉢屋くんの思考が読めない。


……


昔からあのゴリラが嫌いだった。雷蔵を虜にし、あまつさえ卒業してから夫婦にまでなってしまった。それを知ったときの記憶が全く無かったのだが、後から八左ヱ門に聞いたところ発狂してそこら辺の土を「おはぎおいしいなぁ」といって食べていたらしい。我が人生の汚点である。

双忍として雷蔵とは卒業後も一緒にいる。そんな時ある仕事で私は不覚にも相手の忍者に遅れをとり、深手を負わされた。
流石にこれでは危ないということで雷蔵の家(ゴリラ付き)に連れていかれ介抱された。

しかし、吊り橋こうかとでも言えばいいのだろうか。必死に介抱してくれるゴリラは何故か前ほど嫌悪感を抱くことはなく、むしろ優しいやつだと思うようになってしまった。
雷蔵とゴリラと一緒にいる空間が何故か心地よくてそれ以来、よくこの家に訪れるようになった。
雷蔵は元から菩薩のように優しくて懐の深い素晴らしい人間だから、私がこの家に来ることを何とも思っていない。むしろゴリラの方がなんでだろうという顔でよくこちらをみてくる。

私もわからん。だが、ここがいい心地がいいのだ、悪いか?!


……なんて口には死んでも出さんが。
とにかく私も年を取って丸くなったということだ。この三人でいつまでもそれなりの関係でいられるといいななんて柄にもなく思った。

20200703
加筆修正済

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