前書き ぷろろーぐ
転生したら望んでいた世界じゃないとこだった
原作より風
原作改編もあるかも
落ち未定
夢主
・オタクでスポーツ漫画の影響で野球ガチ勢になる
・オタクではあるが野球以外のスポーツはそんなに興味がない
・イナイレは知らない
※設定は随時追記あり
オタクならば誰しも一度は自分の好きな作品へトリップしたいと思ったことがあるだろう。かくいう私もその一人だ。
小さな時からアニメや特撮をみて育ち、小学校に上がってもその名残でだらだらとアニメを見続けて小学五年生のときにたまたま目にした野球アニメで初恋を経験。そこからズブズブとオタク街道を突き進んだ。
色んな漫画やアニメを吸収してきたが、やはり元凶である野球ものには特に夢中になった。その頃はだいたい中三くらいで何を勘違いしたのか高校では野球部のマネージャーをやろうとリアルと混同し始めた。
まだまだオタクとしては未熟だった私はリアルな野球部というものがきちんと理解できていなかったようで、拘束時間の長さに絶望した。弱小でもなければ強豪というわけでもなかったうちのTHE普通の野球部ですらオタ活を充実させるためには辛いものだった。それにいくらマネージャーとはいえ、あのだだっ広いグラウンドを駆けるのだ。休みの日は昼までぐっすり寝れる。
しかし悪いことだけでもなく勿論いいこともあり、体力がついたし少し体も引き締まった。リアルの野球だって好きになった。勿論漫画やアニメも好きだが、現実で繰り広げられる野球の迫力や熱気、興奮、駆け引き、自分も一体となって楽しめるあの感覚は格別だった。閑話休題
いつものように部活が終わり、コンビニで買ったホームランバーを食べながら帰り道の土手を歩いていた。もうすぐ地区大会が始まる、最初で最後の夏。やはり高校球児の目指すものといったら甲子園。私ももう高校三年生で野球と近い距離で関わるのもこれで最後だった。今年は去年よりも打撃力が上がったし、守備に関してもそこそこだ。いけるとこまでいきたい、最高の仲間と。なんて酔ってるようなことをいえるほどには野球部の一員として尽力してきたつもりだ。
明日も頑張ろう。アイスも最後の一口で一番食べずらい部分。大きな口をあけ根本まで加えて食べた瞬間キャハハという男女の楽しそうな声とともに体に衝撃が走った。視界が傾いてチラリと見えたのはニケツしてるリア充。頭から土手下に転がり落ちて、アイスの棒が喉奥につまって、転がった先の石に頭をぶつけて、はい、死にました。
最後の大会一緒に戦いたかった。
オタ活ももっとしたかったし好きな漫画やアニメの最終回だってまだみてない。
大人になってバリバリ仕事してイベント参加して結婚とか旅行とかあれもこれも色んなことやりたかった。
未練たらたらなまま死んだ。
けど、そうなのだ。冒頭のことが今繋がってくるのだ。
私は死んだ。けれどもなんだかよく分からない神様的な人が転生させてくれるというのだ。これはもうそういう展開だろう。
私の好きなあの野球漫画の世界へ生まれ変わって目指せ甲子園!って展開だろう。
いやー、未練消えちゃうなー!死んでも悪いことばっかりじゃなかったよかったよかった。
よくねーよ。
転生してそれなりの思考が働いてくるようになった保育園年長。そこが私の好きな野球漫画の世界でないことが発覚した。
20201213
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