小説 | ナノ



「な、何なんだよさっきからっ!何で俺の叔父さんが理事長なの知ってんだよっ!」
「やっべ…。」

伊織くんが顔を引きつらせて呟いた。ランチショーは静かに鑑賞するものだろうから怒られるのも当然だね。隣の聡くんも舌打ちしたし。僕は静かにおとなしくフルーツタルト食べてよう。

「南伊織に小野塚聡…あと赤利成一、ですか。」
「成一の名前言ってんじゃねぇよ、ぶっ殺すぞ。」
「ちょ、聡ちゃん…。」
「おいお前っ!何言ってんだよっ謝れよっ!」
「良いですよ、こいつらはそういう奴らですから。」

うーん、こんな美味しいフルーツタルト食べたら他のフルーツタルトが食べれなくなっちゃうよ。ここの常連になろうかな。毎日フルーツタルトを頼んでそのうち「いつもので。」とか言っちゃって。

もう一切れ食べちゃった。こんなに早く食べたらもったいないのに…。でもやめられない止まらない…。

「て、ていうか、お前、すげぇ格好いいなっ…!名前何ていうんだっ!」
「チッ…。」
「えっ!まさかの聡ちゃん、フラグが…!いや聡ちゃんにはせいちぃが…、いやでも萌える…!」



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