小説 | ナノ



ガッシャァン!

後ろの席でまた何か壊れる音がした。食堂はデンジャラスだな。僕のフルーツタルトが被害に合わないと良いんだけど。フルーツタルトは断固死守だね。

「ちょっ近っ!超近いんですけどヤバぁっ!ここまで吹っ飛ぶとか王道くんの族潰しぃ!」
「俺様を殴るとはお前やはり面白いな。」
「ふ、ふざけんなっ!キ、キスとかしやがってっ!」
「そうですよ、僕の逢に何やってるんですか死にますか。」
「へぇ〜逢ちゃんなかなかやるねぇ〜。」
「ちょっと逢に何やってんすか?」
「逢、大丈夫ぅ?」

「うっへへっ勢揃いで俺の鼻から神聖なる血を出させたいんですかねっ!!」

あー、一切れ食べ終わっちゃった。あと五切れ味わって食べなきゃ。本当美味しいよ、ずっと食べていたい。でも僕はそんな大食いじゃないからずっとなんて無理なわけだけど。

「ていうか逢っていうのっ、女の子みたいな名前かーわーいーいー!!!王道くんの親様のネーミングセンスに感謝感激マジ萌ぇ!溺愛されてるのが見え見えだぜぇっ!どうせ理事長の甥でこれまた理事長にも溺愛されてるんだろぉっ!」


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