小説 | ナノ


僕達は食堂の一番奥の端っこの4人掛けの席に、僕と聡くんが隣に、向かい側に伊織くんで座った。座り心地が良くて、ソファーの品質が良いんだな、と思った。

「ふふーんここは敢えてのオムライスでも良いけどやっぱり王道くん専用だから譲らなきゃだよねー。よし、デミグラスハンバーグチーズ追加で大盛ライス付きにしよっと。」

王道くんしかオムライスを頼んじゃいけないなんて食堂ってルール厳しいんだな。王道くんは権力がある人なのかな?

食堂はタッチパネルで注文するらしくて、伊織くんは操作しながら僕達が何を頼むか聞いてきた。


「僕は無難にフルーツタルトにしよう。」
「えぇー…まぁ良いけど。」
「焼き肉定食。」
「おーけー。」

伊織くんが注文を済ませてくれて、その5分後くらいに食事が運ばれてきた。美味しそう…。果物いっぱいだし何かつやつやだし大きいし。こんな立派なフルーツタルト初めて見た。フルーツタルトにはうるさい僕が言うんだから凄いものだよ。

「せいちぃの目がキラキラしてるの初めて見たよー。聡ちゃん、可愛いねぇ?」
「成一はいつも可愛いだろぶっ殺すぞ。」




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