小説 | ナノ
しかし学園で避けられて浮いている俺達を護衛したいと思う奴などいるのだろうか。
「1人では行動しないようにしてよ…って言っても、君たち一緒にいる人いないもんね…。」
「「……。」」
オブラートに包む気がないのだろうか。さっきから率直に言いすぎだと思う。俺も新崎も何も言えなくなってしまった。
そんな俺達に気付いてないのか気にしないでいるのか音無は続けて言う。
「うーん、だったら君たち2人で行動するようにしてよ。1人でいるより危険性は少ないし。似た者同士良いでしょ?」
「似てねぇよ!」
音無の言葉に新崎が噛み付く。よほど俺と同じにされるのが嫌らしい。…別にいいけど。
「同じクラスなんだし、自分の身のためだと思って。やられた後じゃ遅いんだよ。」
最後の方の言葉は強い口調で言われた。一応心配はされているのか。俺と新崎は伺うように顔を見合わせる。
「まぁー…、そう言うなら仕方ないなー。別に構わない。」
「俺はどっちでもいい。」
俺よりも断然新崎が襲われる確率が高いから俺が護衛代わりになるのだろう。そもそも俺はやられる側じゃなくなてやる側だし、今回は新崎に巻き込まれたが普通にしていれば誰もやりに来ないだろう。だからどっちでもいい。
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