小説 | ナノ
桜香学園に滞在して1週間。女の子達に会えるまで、まだ2週間もある。更に夏休み前には付き物の期末テストが来週に控えていた。
この学園の学力レベルは高くてやけにテストが難しく、期末テストが近くなるにつれストレスでリンチなどの事件が多発するのだ。
もじゃ男がいることも相まって今回は風紀が慌ただしく動いている。
因みに俺の成績はAクラスでは真ん中くらい。学園全体では良い方だろう。何てったって、俺の夢は女子校の教師になることだから頭は良くないと。
1週間前のちょっとした病み期を2日で乗り越えて俺はいつもの調子を取り戻していた。
そんな中、俺は今とても面倒な場面に遭遇しているのだった。
放課後、俺は宮下に頼まれて特別室に保管されている書類を取りに行こうとしていた。その途中、人気の無い通り道で小柄な生徒が大柄な生徒3人に囲まれている。
いわゆる強姦の前の状況だ。
しかもその小柄な生徒には見覚えがあった。同じクラスの新崎拓弥。艶やかな黒髪で女顔の、俺が嫌悪するタイプの生徒。でも確かあいつは。
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