小説 | ナノ
桐矢蓮は有名だ。主に悪い意味で。疎まれる理由としては超女好きで男嫌いということ以外にない。
桐矢が中学2年で編入した時はその中性的で綺麗な容姿に誰もが引き付けられ、入ったばかりの編入生が生徒会会計に指名された異例中の異例だった。
しかし男に告白されても「男を好きになるなんて絶対無理」「女の子の偽物なんて要らない」などと好意を踏み躙って来たのだ。それは女に憧れているような生徒には自分を否定されているようなものだ。
それで人気は急降下。生徒会会計も半年で下りることになった。この学校の生徒は顔が良ければ全てよしという風潮があった。だから今の会長みたいな俺様で性格が悪い奴でも人気があるのだが、やはり桐矢のような自分達を全面否定する奴は話が違う。
そんな最低男と真灯留は釣り合わない。一緒に居てはいけない。でも真灯留がそう言うなら…。
確か真灯留と桐矢は同じクラスだったはずだ。
「…明日、教室に行けば会えると思うよ。」
SIDE END
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