小説 | ナノ
SIDE:誠
冷房完備で快適なはずの風紀室で俺達風紀委員は発足史上最高にイライラしながら書類やパソコンに向かって作業をしていた。
夏休み最後の日とあって、今後行われる文化祭や体育祭の準備に追われている。生徒会がクソ転校生に骨抜きにされて仕事をほっぽりだしているせいで何故か風紀が尻拭いさせられている。イライラしている委員長のユイちゃんが今日13回目の舌打ちをした。まぁ、俺も最低20回はしてるけどな。
ひたすらパソコンに文字を打っていくことは事務は分野外で警護担当の俺にとって苦痛でしかない。だけどユイちゃんがやれっつーからやるしかない。何で生徒会の馬鹿どもの手伝いなんか…。
俺の姉ちゃんが言うに、生徒会が仕事放棄するのも王道というものの定番らしい。姉ちゃんはよくわからないが、この学園に起きたことを事細かに予言していった。こんなにわかるのなら生徒会がどうやって仕事復帰するのかも教えて欲しい。
波乱だよ、本当に。
学園が見事に荒れてる中で大きな行事なんかやったらやばいだろうな。新歓も転校生が襲われそうになったりと、かなり酷かったし。今回はそれを遥かに越える事態になりそうな予感だ。
危険因子ってーのはゴロゴロいるわけで。新崎くんが桐矢くんと楽しそうに生活しているのを椚棗は気に食わないらしく怪しい香りが漂う。クソ転校生だってお気に入りの桐矢くんが新崎くんと仲良くするのに不満。それに取り巻き達も不機嫌。それだけじゃない。モブキャラの皆さんもまとまってかかれば十分厄介だ。
面倒くさ。
俺はパソコンに入力する文字を間違えてまた舌打ちをした。
SIDE END
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