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か細い腕が首から離れて、白いシーツのうえにぱたりと落ちた。あのまま床で、というわけにはいかないので、抱き上げてベッドまで連れてきたわけだけど、こうしていざ事に及ぶんだと思うと、怖じ気づきそうになる。とろんとした目で見上げてくるリサさんはほんとに、世界中のかわいいものぜんぶ集めて凝縮しました、ってくらいかわいくて仕方がない。あんまり見ていたら残り少ない理性がふっとんでしまいそうな上、リサさんにへんなやつだと思われそうだし、名残惜しくも彼女の顔から目をそらした。 今日のリサさんの服は、リサさんのために作られたのかと疑うほど似合っていて、脱がすのをためらったけれど、それじゃあいつまでたっても進めない。僕は意を決して、リサさんの上の服の裾に手をかけた。 「……っ」 リサさんは息をのんで、恥ずかしそうに目を泳がせる。脱がせた服をぱたりとベッドの下に落として、僕はリサさんの上半身に目をやる。あらわれたまっしろな下着にはおなじような白色のひらひらしたレースとリボンがついていて、なんだかお菓子みたいだと思った。 「照美、くん、あんまり見ないで……」 リサさんがほっぺたを真っ赤にして言ってくるけど、そんなの難しいはなしだと思う。 僕はうん、と返事をしておきながら、まじまじとそれを眺める。 リサさんの胸は、決して大きくはないけれど、小さいわけじゃなく、まだ発展途上というかんじで、とても愛らしかった。 「さわっても、いいかな」 僕がたずねると、リサさんは小さくこくりとうなずいた。 そおっと触れてみると、ふわりとやわらかく僕の指を反発する。しばらくやさしく触れたあとで、うにゃりと形をかえてみたり、すこし力をいれてみたりした。 リサさんのからだはときおりぴくんと跳ねて、僕の愛撫に反応してくれる。切なそうに眉をひそめるリサさんの顔を見ながら、下着を上にたくしあげて、中心をきゅ、とつまんでみた。 「ひぁっ」 瞬間こぼれた声はあまくてあまくて、リサさんは自分の声にすこしびっくりしたみたいだった。僕はうれしくなって、そのままそこを刺激しつづけた。 「っあ、ん、照美、く」 はあ、はあとリサさんが息をもらす。 「あっ、う」 たまらなく、かわいい。 僕は自分のなかのなにかが限界を叫んでいることに気づいてしまった。もう、もうだめだ、がまんが、できない。もっとリサさんに触れたい、リサさんの声が聴きたい。このけがれのないまっさらなからだが、僕の手でどこまで乱れるのか、見たい。
かさかさしたスカートの裏地をめくって、太ももから足の付け根にかけてを手のひらでなぞった。ほそくて、きれいな脚。陸上部だからか、すごく精錬されていて、僕なんかが触れたら傷つけてしまいそうだと思った。

「て、照美くん」

リサさんがかすかに震えた声で僕を呼んだ。 「どうしたの」 なるべくやさしい声で返したつもりなのに、上ずっていてなんだかかっこわるい声になった。

「ちょ、ちょっとこわい、かも」
「こわい?」
「う、うん、ごめん」

リサさんがほんとうに申し訳なさそうな顔をするので、見ているこっちが謝りたいくらいだった。……僕だって、こわいのだ。いますぐにでも彼女のすべてを僕のものにしたいけれど、あんまり急いだら彼女を壊してしまいそうで。華奢なからだははしからはしまできれいで、すべすべしていて、ガラス細工みたいだと思った。

「なるべく、やさしくする、から」
「……て、照美くんが、こわいんじゃないよ?」
「うん、わかってる。……痛かったら、遠慮なく言ってね」

リサさんが小さくうなずいたのを確認してから、僕は手のひらを動かすのを再開した。柔らかい内ももをそろりそろりと撫でるのはなかなかいい気分で、時折リサさんが吐き出す息の熱さにとろけそうになりながら、僕は指を布のうえに当ててみた。しっとり、湿っているのが、わかる。 「あ、」 ぐ、と指で圧迫すると、リサさんが高くてかわいい声をあげた。 「てる、……っひ、ぁ」 熱を帯びたそこに直に触れたら、リサさんはどんな声を聴かせてくれるだろう。好奇心にも似た気持ちで、するりと下着をおろす。リサさんの脚にはもう力が入ってなくて、僕にされるがまま。 「ん、っ」 僕がゆっくりと触れてみると、リサさんは恥ずかしいのか、ぎゅうと目を閉じてしまう。それを見計らった僕は背を伸ばして、あいている手でリサさんのほっぺたを撫で、やさしくキスをした。とたん、びっくりしたのか、リサさんは目を開く。僕はくすりとわらって、そのまま、ちゅう、ちゅうと口付ける。 「っや、ん、てるみ、く」 下の手も止めてはいないから、リサさんはぴくぴくと肩を震わせながら、僕のキスに応えている。 ずるいかな、とも思ったけれど、リサさんがこんなにかわいいからいけないのだとひとりで勝手に納得した。 「ん、んむ、っぁ、ひゃん!」 すこしだけ膨らんだ粒に指をひっかけたら、ひときわ高い声をあげた。くちびるをそっと離したら、うるんだ目で見上げられる。はぁ、はぁ、息が荒くて、なんだかいじめられっこみたいで、かわいそうだと思った。この場合いじめているのはまぎれもなく僕なのだけど。

ゆっくり、ゆっくり、彼女のなかに指をうずめながら、表情をうかがう。僕の目線に気づいたリサさんは手で顔を隠してしまうので、さりげなくどかしてキスした。

「っふぁ、照美く、なんか、へんなかんじ、する……」
「いたい?」
「いたく、は、ない、けど、ぞくぞく、して、おなか、くるし……っ」
「……それがふつうだから、大丈夫。もういっかい聞くけど、いたくはないんだね?」
「う、うん」
「そっか、」

よかった。

僕は内心ほっとして、彼女のなかに入れた指をぐ、と奥に進めた。 「は、ぅ」 小さく動かしてみたら、リサさんは鼻にかかった声をもらして、シーツに爪をたてる。 くちゅり、かすかに水音がして、ちゃんと感じてくれているみたいでうれしかった。リサさんのなかは熱くて、とても狭い。このままじゃたぶん、僕のなんて入りっこないと思う。どちらにしろリサさんには最終的に痛いおもいをさせてしまうだろうけど、精一杯慣らしておかなきゃ。

「ん、っく」
「リサさん、2本、入った。いたくない?」
「いたく、な、っあ、ゃう、んん、っ!」

なかで、ばらばらに指を動かしてみたら、面白いように反応が返ってきた。リサさんは声を出すのが恥ずかしいみたいで、必死にこらえているようだけど、時折たえきれないのか甘くて高い声がもれるので、むしろこの方が余計にいやらしく思えた。 「ぁ、照美くん、」 リサさんが切ない声で僕の名前を呼んで、胸がきゅう、となった。かわいい、ほんとに、かわいい。リサさんの白い手のひらが僕の頬をに伸びてきたので、僕はそれを自分の手のひらで包んだ。 「ちゅう、して、おねがい」 ねだるような瞳で言われて、たまらなくて、貪るみたいにキスをした。くちびるの隙間からもれるリサさんの声がひどく扇情的で、僕は何度も自分を抑え込んだ。急いだり、焦ったりは、絶対にしたくない。なるべくゆっくり、ゆっくり、リサさんを怖がらせないように。

3本、入れたら、やっぱり痛いのかリサさんはきつくきつく目を閉じてしまう。僕は少なからず罪悪感に苛まれながらも、どうにかして痛みをなくしてあげなければと、徐々に指を動かしてゆく。

「ひっ、ゃ!あ、あっ、照美く、ッ」
「どうし、たの、リサさん」
「そ、それ、だめ、へんに、な、っる、あっ!」
「……ここ?」

僕が思い当たるところを指で圧迫した途端、リサさんは悲鳴みたいな声を上げて身体を震わせた。 「きもちいい、の?」 「わか、んなっい、なんか、へん、で、――うぁっ、だ、めぇ照美くんっ」 僕は制止の声を聴きながらもリサさんのきもちいいところばかりに刺激を与えた。 彼女は口を手で押さえ必死に声を出さないようにしながら、僕に潤んだ目で訴える。

「ごめん、きみの、ためなんだ」

我ながら、なんて言い訳がましいんだと思った。痛みを減らすため、だともっともらしい理由をつけて、リサさんのきもちよさそうな顔が見たかった。僕はずるくて、そしてどうしよくもなく、にんげんだった。僕を神だ神だと敬っていた人たちに言ってやりたいと思った。僕は、たったひとりの小さな女の子がすきですきで仕方ない、ただのにんげんだった。

僕のを、ぐ、と押し込んだら、リサさんの目からぽろぽろと涙がこぼれて、でも痛いなんて一言も言わないで、ぎゅうとシーツを握りしめて耐えていた。ゴムの滑りがだんだんよくなってきて、なんとか奥まで辿り着いて、僕ははあ、と息をついた。 「リサさん」 みっともない声で名前を呼んだら、リサさんはゆっくり僕を見上げて、それから、僕を安心させるみたいにへにゃりと微笑んだ。 「照美、くん、すき」 小さくてか弱い声だったけれど、たしかにそう聞こえた。僕はリサさんをちからづよく抱きしめて、 「僕もすきだ」 と返した。リサさんがすきだ。
限界が近いなか、僕はリサさんと息を交えながら、味わったことのない幸福感に満たされていた。この子と出会うために、この子に恋するために、僕は生まれてきたのだと思った。リサさんにそう言ったら、いったいどういう言葉を返してくれるかな。照れるかな、驚くかな、それとも、何いってんだこいつと思うかな。――いつもみたいに、わらって、うんわたしもおんなじこと考えてた、って、言ってくれたらいいなあ。

「照美く、ん」

リサさんの涙を指で拭い、次の言葉を待った。

「わたしをすきになってくれて、ありがとう」

不覚にも僕の方が泣きそうになってしまった。




10:/プリンス オブ
グロッケンシュピール







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