――基山くんは、


やさしくて
気さくで
物知りで
自分の考えをしっかり持ってて
運動も得意だし
勉強だってできて

ひとことで言うと
つまりあれだ。


すっごく "いいひと" 。


クラスの誰とでも仲がよくて、わたしとはまるで正反対。地味で目立たないわたしが彼と話すようなことが、卒業までに1回くらいはあるんだろうか、なんて考えてた矢先、月はじめお決まりの席替えで。

「よろしくね、倉田さん」

にこり。遠くからいつも見てた彼の笑顔がすぐ左どなりにあって、わたしは夢でもみてんのかなと思った。だって、こんなの。絶対にありえない。あの彼が、基山ヒロトくんが、このわたしのとなりの席だなんて。




(となりの席の基山くん)










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