エリーゼとシャルロット
「エリーゼ、貴女って要領はいいのに、性格悪いというか…ちゃっかりしてるというか…」 「…シャルロット、急になに?」 「昨日、勉強抜け出してサボっていたんでしょ?」 「よく知ってるじゃん。そうよ、勉強嫌いだもーん」 「嫌いでも、言われたことしないとダメでしょ」 「優等生のシャルロットに言われるの、なんか嫌〜。まるでママに説教されているみたいだわ〜」 「エリーゼ!」 「…勉強したってさあ。どーせ、あたし達はどこぞの王子に嫁がされるただの道具でしかないのよ。勉強したって無駄よ無駄」 「…そうはいっても、嫁いでから旦那が王様になったのなら、王妃になった私達も手伝わなければいけないでしょ?その為に国政とか歴史とか知らないと」 「…面倒くさいなあ。そんな『いい王妃』になんて、あたしはなれない。シャルロットはいい王妃を目指せばいいじゃん」 「エリーゼ、あたしは貴女と喧嘩したいわけじゃないの」 「喧嘩腰じゃん」 「真面目に話してるんだけど…ちゃんと聞いてる?」 「聞いてますよ〜。シャルロットお姉様。ママに一番似ている(性格)と称された才女様」 「…もう、お母様にきつく言ってもらおうかしら」 「あー、待って!ママの雷めっちゃ怖いもん〜!お願い!怖いから言わないで!ごめんってば!」
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