渚くんと童貞拗らせて残念な怜ちゃん
2013/08/11 11:42



僕の友達はとても頭がいい。運動神経も、水泳に関しては多少難ありだけど、基本的に抜群。性格はちょっと変わったところもあるけれどいい人だと断言できる。顔だってなかなか整っているから、ひっそりと女の子に人気があったりもする。そんな完璧人間である彼について、しいてひとつ、僕から欠点を上げるとするなら。
「今週は写生大会だね、怜ちゃん。もう何描くか決めた?」
「しゃ、しゃ、射精大会……っ?!渚くん!!なんて下品な!!!」
「うん、そっちの射精じゃないからね」
竜ヶ崎怜というその人は、童貞をこじらせすぎちゃって残念なことになっているぐらいである。
「落ち着いて怜ちゃん。メガネをガタガタさせないで。壊れちゃうよ」
「バナナはおやつに入りますかだなんて、下品すぎて口にするのも憚られますよ!!!!!」
「ダメだ怜ちゃん暑さで頭がファンタスティックだ」
僕は早々に怜ちゃんをなだめることを諦めて、手にした紙パックのイチゴ牛乳を思い切り音を立ててすすった。ああ、今日も平和だなあ。





「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -