嘔吐するまこちゃんと盲目的な怜ちゃん
2013/08/05 20:00



嘔吐する姿も美しいと思った。黄色い胃酸混じりの吐瀉物を口端から零す、真琴先輩にキスをした。驚く真琴先輩の目を真っ直ぐに見つめながら、固い唇を割り開いて強引に舌を滑り込ませた。ぬるついた粘膜を余すところなくたどって、酸味の強い唾液を絡ませて。
息が苦しくなった頃、力強い真琴先輩の手に僕の身体が引き剥がされる。
「不味かったですよ、先輩」
「さ、最低だ……」
「でも、美しかった」
心底気持ち悪いと言いたげな真琴先輩に微笑みかける。どんなあなたも美しいのだと、これで理解してもらえただろうか。僕は僕の美意識を彼に受け入れて欲しいのだ。





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