※主人公 静雄の妹設定で高校生






















「お兄ちゃんっ!」

鞠花はスカートを翻しながら、兄である静雄に抱き着いた。

「ああ、鞠花。学校終わったのか?」

「うんっ。今日は昼までだったの。」

学校が早く終わってしまい暇だったので、鞠花は池袋に向かった。すると大好きな兄に偶然出会ったのだ。

「今仕事中?」

「いや、休憩中。」

煙草を取り出して吸いはじめる静雄。鞠花は、そんな姿を顔を赤くしながら見ていた。

「あ、すまん。煙草臭いよな。」

「い、いやっ!そんなことないよ。どうぞ思う存分吸ってください!」

「思う存分ってなんだよ・・・。」

静雄はクスクスと笑いながら、鞠花の頭を優しく撫でた。そんな兄にきゅんと胸が苦しくなるのを感じる。鞠花は苦しさを押し殺して、口を開いた。

「ねぇ、ちょっと話していい?」

「あ?いいけど。」

静雄は、ふーっと煙りを鞠花がいない側に吐き出す。


「あのね・・・私、好きな人が出来たの!」

「んあ"ぁ!?」

あまりの驚きに、静雄は煙草を落としてしまった。高校生にもなって生粋のお兄ちゃんっ子である鞠花に、まさか好きな人ができるとは思えなかったのだ。

「ど、どんなやつなんだよ。」

静雄は軽く焦りながら尋ねる。

「えっと〜、優しくって、強くって、かっこよくて・・・・とにかく最高の人なの!」

「・・・そうか。」

静雄は軽くショックを受けていた。赤ちゃんのころからずっと世話してきた可愛い妹に、好きな人ができたなんて、まるで娘を嫁にやる父親の気分になる。でも自分は兄であるだけで、妹の恋愛に口出しできないと思い、出そうになった言葉を飲み込んだ。

「よかったじゃねぇか。」

そう言って静雄は鞠花の頭を撫でる。しかし、いつもなら嬉しそうな顔をする鞠花がみるみるうちに泣きそうになっていた。鞠花の瞳から大粒の涙が溢れ出す。

「な、何泣いてんだよ!」

「・・・お兄ちゃんは私に好きな人が出来ても、なんとも思わないんだ。」

「は、はぁ?」

キッと自分を潤んだ瞳で睨みつける鞠花を見て、静雄は戸惑った。

「俺が口出しすることじゃないだろ?」

その言葉を静雄が言った瞬間、鞠花はさらに涙を流し、泣きじゃくり始めた。

「お、おい、泣くなよ・・・。」

「ひっく、私が、私が好きなのは、お、お兄ちゃんなの!!う〜、気づけよ、鈍感馬鹿兄貴!!!」

鞠花は泣き泣き叫ぶと、鞄で静雄を力いっぱい殴って街中に消えてしまった。

「え・・・・・・。」

突然の出来事に、頭がついていかない。

「なんなんだよ、あいつ・・・・。」

先程妹から『好き』と言われたことに、今更照れてきた。

「いやいや、ありえねーから。なんで・・・・・妹相手に照れてるんだ、俺。」

静雄は顔を真っ赤にさせ、頭を抱えながら街の真ん中でしゃがみ込んだ。
























妹以上恋人未満

(血の繋がりなんて関係ない!)





























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あははははっ
シズちゃんの妹になりたいという願望が小説に現れてしまった←

私には姉しかいないので、兄がいるってのはどんなものなのかよくわかりません^^;
ので、妄想で 書きました(笑)



from西瓜

 
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