▼ 元・魔法学術研究生緑間真太郎
▼ 18/10/27 (16:11)
 
役人がいつ来るのかとびくびくしていたが、来ない。
 魔法を使ってはいけないと口を酸っぱくして言われていたというのに、対応が杜撰すぎやしないだろうか。
 かと思っていれば、部活の最中にきた。はた迷惑である。
「緑間真太郎くん」
「ええ」
「自分が何をしたのかは分かってるね?」
「はい」
「よろしい。では制服に着替えてきたまえ。ああ、今のもので構わない」
「わかりました」
 赤司に「済まないが、帰る」とだけ伝えて体育館を後にする。おい待てよ、だとかなんだか聞こえるが、生憎自分ではどうしようもない事柄だ。
▼ 18/10/27 (16:06)
 
 ぱちんと弾ける音が聞こえる。姿を見るとどうやら無事のようだった。
 そして次にやってきた感情は「やってしまった」である。しまった。後悔はしていないが、どうしたものか。魔法を、魔術を。使ってしまった。
 この場合どうなるのだろう。オレはもう陰陽道に関わるな、と追放されている身だ。まさかまた魔法省に行かねばならぬのか。
 つらつらと考え事をしていると、どうやら赤司たちかきたらしい。桃井と紫原の方へ向かい、肩にかかっている土を払い除けていた。
「ミドチン、何投げたの?」
 小石だと答えて、オレも紫原の肩をはたく。まさか鉢植えが降ってくることが、本当にあるなんて。
▼ 18/10/27 (12:23)
 
 部活のレギュラーになってからというもの、こういった嫌がらせが絶えない。もう3年めだ。懲りずによくやる。おかげさまで片付けも随分と手慣れてしまった。手袋を外し、ゴミをまとめてゴミ捨て場へ向かった。
表紙


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