合同合宿7日目。
今日で練習は最終日。
ただいま午後の練習です。
なんというか…明日は帰れる、そう思うと仕事もちょっと楽しい気がします。
まあただ、7月下旬ともあって暑いのには変わりはないですが…いや寧ろ今日は今年の最高気温なんじゃないかっていうくらいの暑さですよ。昼過ぎは特に。
…でも皆は暑いからとか言ってられなくて、最終日の合宿練習はこの6日間よりハードにこなしている。
赤也くんは暑さや疲れなんかでミスばっかりするもんだから、真田くんに喝を計3回も入れられていた。もちろん他のレギュラー部員(柳くん幸村くんを除く)も一度づつ叩かれていた。
対して柳くんと幸村くんはというと、
なんかもう…あの二人の周りだけ冷たい空間があるんじゃないかっていうくらい涼しい顔で、黙々とボールを打ち合っている。
汗は確かにかいてるみたいだけど、他の人達より少ない気もしなくはない。
…なんていうか、無に近いと思う。
『ホントに中学生なのかなあの人達。もしかして将来僧にでもなるつもりだったりして…………いや無い。美人過ぎるお坊さんとかあり得ない。まずそういう問題じゃないし』
おもわず自分にツッコんでしまった。…何言ってんだ私。だいぶ暑さにやられてるよ…
「ハァっハァっ…小波っ…水分っ」
『はいはい、てゆーかさっきから丸井くんは休憩ばっかだね』
「だって無理だろぃっ…こんな暑いのにドリンクなしじゃ死ぬっての!」
渡したドリンクを勢いよく飲み干す丸井くん。
『たしかにね。…それよりそんなに水分ばっかり取ってさ…丸井くんの場合水太りするんじゃない?てか水増し?』
「これぐらいじゃ太んねぇよっ馬鹿!…お前マジで最近毒舌になったよな。幸村くんに鍛えられた?」
『そう?まあ幸村くんには勝てないけど…いや毒舌で勝つつもりもないけど』
たぶん幸村くんにそんなこと言ったら返り討ちっていうより倍になって帰ってくるから出来ないと思う。
「おいブン太、早くしろって。また真田に殴られる」
「おぉ〜わかったわかった」
『ジャッカルくんは飲まなくても良いの?』
「俺は後で良いぜ。もう少しで休憩だろ?」
『そっか。頑張れジャッカルくん』
「おう」
「俺には言ってくんねぇのかよぃ」
『…相田さんに頼めば?』
「その手があったか!」
『ちょっだからって今行かなくても…相田さんは氷帝の所だから後でにしようよ』
「…しょうがねぇな」
「ブン太、早くしろ」
「へいへい。…つかよぉ美姫の奴合宿中ほぼ氷帝に行ってたよなぁ」
「そうだな…」
少しむくれながらもジャッカルくんについていった丸井くん。
いい加減キミも仁王くんみたいに目を覚ましてくれると良いんだけど。ジャッカルくんも。
…まぁ、まだ無理か。
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