さてとお昼です。
昼の12時からの間はテニス部がホテルの食堂を貸しきるそうなので、みんな集まってます。
それで跡部が私に向かって偉そうに「昼飯は何でも良いからマネージャーが作れ」と命令してきたんで、ムカついたけど仕方なく作りました。
まぁ簡単にカレーですけど。
でもさすがに3校分のカレー作りは地獄です。
何故氷帝は200人以上いるんですか。
嫌がらせですか。
「晴乃って意外と料理上手なんだね。見直した」
『お、オッス!あざーすっ』
『…あざーす?…なんでちょっと体育会系風なの?』
『や、なんかノリで』
「何その変なノリ」
幸村くんは苦笑いしてまたカレーを食べ始めた。
あの幸村くんに誉められるとは思わなかった。ビックリした。
…話は変わりますが…私が座っている位置には、右側に幸村くん左側に柳くん正面に柳生くんがいる状態です。
なんだこの形態。こういう状況って名前あるの?
や、3強に囲まれなかっただけでも良かったけどね。
スゴい人たちに囲まれたよな…
食べづらいったらありゃしない。
そんでさっきからちょこちょこ柳生くんと目があって気まずいです。
でもメガネにフィルター被せて、なるべく目線合わせない様に頑張ってくれてる気がする。
その方が私としては有難いけども。
…なんか面白いからガン見してあげようかな。
「なに柳生で遊んでるんだ…」
『だって面白かったからつい…柳生くんって可愛いね』
「…調子に乗ると痛い目に会うぞ」
『ごめんなさい』
「カレーが付いてる。ちゃんと拭け」
『ん、ありがと』
「…なんか、恋人通り越して親子ッスね」
「…は?」
『急に何、赤也くん』
「なんつーか…今のとか…親子にしか見えないッス」
『…まあ、お母さんだし』
「…違うからな」
柳くんの隣に居た赤也くんが、今の拭き取る所を見てそう言った。
親子って…確かに私も自然に拭かれてたけど。
「…まあ良いんすけど。あんまり見せつけられると不快ッスよ」
『…不快だって』
「そう言われても困るんだが…」
むくれた顔でカレーを頬張る赤也くん。
そーゆうのも可愛いなこのやろう。あー…超撫で回したい。
なぁんか今まであった萌えが今になって爆発しそうなんだけど。
「もしかして赤也…嫉妬してるの?」
「しっ…嫉妬とかそんなのは別にっ違うッス!」
「嫉妬か。顔が赤いぞ」
「ちち、違うッスよ!」
「嫉妬…でしょうね」
「柳生先輩までっ…違うって言って」
『(嫉妬とかっ…マジかっ!!え??友達として???だよね、それ以上の感情とかだったらマジ嬉しいけどまさかそんなことは絶対ないから!でももしそうなら萌えすぎてツライ)ヤバイ理性がっ……うぁ〜っ…ガチめに爆発しそうっ…赤也くん可愛すぎだしっ!…やっぱもうダメ系的なやつ!』
無意識に顔を伏せながらダンッダンッと地団駄を踏む。
てゆーかもう…萌え禿げるし私。
「何言ってんスか!?晴乃先輩っ大丈…」
『無理無理っ私今なら自爆出来るかもしれない!一回死んでくるね!』
「死ぬって…ちょっ一旦落ち着いて下さい先輩!」
『止めないで!じゃないと変態の神様が降りて来ちゃうからっ』
「それどんな神様ッスか!?お、落ち着いて!」
それから赤也くんの説得でなんとか冷静になれました。
でも落ち着いてから近くの3人をみたら引かれてた。
急に取り乱してごめんなさい、だからそんな目で見ないで下さい。
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