『……クソ暑い。…ヤダもう帰りたい』
えーっとぉ…ドリンク作ってタオルも置いたでしょ…後は指示されないと動けないし…あ、もしもの時の熱中症対策とかした方が良いのか…?
そういえばスコア付け?だっけ
あー…柳くんがするんだ。
ふーん…
「大丈夫か?既に汗だくじゃねぇか小波…」
『あー…ジャッカルくん………なんか水道の所がさ…影なくって……それに思ったよりうごいたし』
「大変だな。俺も何か手伝うか?」
『優しいねジャッカルくんは。大丈夫だよ手伝わなくても。もうほとんどすること無いし…てゆーか何かあったら柳くんに言うしさ。次丸井くんとダブルスでしょ?』
「おう、…あんまり頑張り過ぎるなよ?」
『(やべっジャッカルくん優しすぎる。惚れそう)ありがと』
いい人過ぎるよねジャッカルくん。
…てか幸村くんの苛め後だからなのかな…スッゴい輝いて見えたんだけど。
「小波、なんか糖分くんね?イライラしてテニスに集中できねぇ」
『…自分のバッグの中にお菓子いっぱい入ってるでしょ?』
「あれは予備。とりあえず甘いもんくれよぃ」
『予備って……飴ならあるけど』
「あ、それ俺の好きなやつ。丁度こーゆうの欲しかったんだよ。どーもな」
『試合中に食べたらだめだからね。てゆーかホントはガムもダメなんだよ』
「わかってるっつうの。じゃあな」
『…ホントにわかってんの?』
丸井くんはあめ玉を口に放り込んでから先に行ったジャッカルくんについていった。
「何かかなり甘ったるい匂いがするんだが…」
「小波に貰った飴玉の匂いだろぃ。めちゃうめえしコレ」
「そうかよ。試合が始まるまでには食べ終われな」
「どうせガム食うし良いじゃん」
「良くねぇよ」
『はは…(ジャッカルくんにも言われてる)』
そしてまもなくして、次は柳生くんが来た。
「すみません小波さん」
『は、はい!』
「冷却シートか何かありますか?」
『ありますけど…柳生くんが使うの?』
「いえ、私ではなく仁王くんが…」
「暑くて敵わんぜよ。早うせい小波」
『…冷えぴたなら救急箱に入ってたと思う。お父さん…じゃなかった、真田くんの横に置いてあるよ』
「ん?俺か?」
「真田、冷えぴた貼ってくれ」
「…自分で貼らんか…気持ち悪い」
「ピヨッ」
「私が貼りますよ。仁王くん」
「さすが柳生じゃ、優しいのう」
『(…何今の絡み。ちょっと萌えたんだけど)……熱中症にならないように水分もとってね』
「わかっとる」
冷えぴたを貼ったあと、ベンチに座り直る仁王くんに柳生くんが頭にタオルを掛けてあげていた。
去りげにコンビ愛?が垣間見えてまた萌えてしまった。
…どうしよう、立海にいるとつい叫びそうになって怖い。
「小波が今の絡みに萌えた確率89%」
『っ!?……な、何でわかったの?てゆーか数値高くない?』
「お前は隠れ変態だからな。…妥当だろう」
『違うよっ変態じゃないよ!全然妥当じゃないから!』
「どうだか…。腐女子のお前が今ので来ないとは思えんな」
『腐女子じゃないよ断じて!(バ、バレてる!?)』
「腐女子ってなんスか?先輩」
「赤也は知らなくても良い」
『そうそう』
「えぇ〜??」
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