さぁて、青学サイドへ来ましたよ。
さっさと先生と手塚部長に挨拶して帰るぞ。
「晴乃先輩…大丈夫なんスか?なんか顔色悪くね?」
『……だ…大丈夫!イケるっ』
グッと親指を立ててアピールする。
「そうは見えねぇんですけどね…」
『大丈夫!部長さん達はドコっ早く済ませよう!』
「そうっすね。……あ、いた。あそこのベンチにいるバァさんが顧問の先生で、隣の眼鏡の人が部長ッスよ」
赤也くんの指差す方には正に手塚という感じの後ろ姿が見えた。
『オッケー!行くぞ!』
「お、オッス!」
私は訳がわからないテンションのまま、話し掛けに行く。
『…せっ…青学のぶちょーさんに先生さん!』
「ん?なんだ。……切原は何故ココにいる」
「ういっす。…まぁ付き添いッス」
「付き添い?」
『あのですね!…わたくしは立海の一日マネージャーの小波と申しまして!』
「なんだい、立海にマネージャーなんていたのかい」
『先生さん!私は一日マネージャーですのでお気になさらず!』
「あ、あぁ…。まあ頑張りなさい(テンションが変な子だねぇ…)。あと呼び方は竜崎で良いからね」
『はい!今日はこちら側のマネージャーも兼ねていると言われたので、誠心誠意頑張ります!よろしくお願いします!』
バッっと頭を下げてからまた勢い良く顔を上げた。
「…そうなのか、頑張ってくれ小波さん」
『はい!では!お邪魔しました!』
ダッ
「あっ先輩!?俺を置いてかないで下さいよー!」
逃げるように一気に立海側に戻る私を赤也くんが慌て追いかけてきた。
「…面白いマネージャーだねぇ」
「……そうですね」
それをポカンとして見送った二人だった。
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