コートについてから、私は部員と一緒に10周走りました。
さすがに体が中学生に戻ったとはいえ体力は低いまま…私の体力はテニス部の人たちにはついていけず、最後の一周の時はもう誰も走っていなかった。

か…悲しい……何コレイジメ?

で、ぜーはー言いながら休憩していたら幸村くんがやって来て言いました。



「青学の先生と部長に挨拶してきて」


『………え?…ごめんなさいお姉様、もう一回言って』


「だから、ちゃんと向こうに挨拶してきなよって」


「……き…聞かなかった事に…」


「ダメ。ちゃんとしてこないとこのまま帰すよ」


『そっそんなのって(幸村くんが酷すぎる)……わ、わかりました。……柳くん』
「行かん」
『はやっ!まだ何も言ってないよ!?』


「お前の言いたい事は粗方想像がつく、どうせ一緒に来いとか言うだろ」


『だってっ行きたくないんだもん。柳くんが一緒にきて紹介してよ』


「だから行かないと言ってるだろうが。俺は小波の世話係では無いんだぞ」


『お母さんじゃん』


「違う。良いから行ってこい」


『ケチ。…あ、赤也くん!ちょっとこっち来て!』


「なんスか?」


練習中の赤也くんを引き留めて呼び寄せる。



『赤也くんも一緒に青学の監督と部長に挨拶しにいくのについてきてくれない?今度駅前のたこ焼き奢るから』


「マジッスか!?行きます行きます!あそこのたこ焼き旨いんスよねー」


『だよねぇ〜。…よっしゃっ、ケチな柳くんより赤也くんの方が話わかるー。やっぱり持つべき友は可愛い後輩だよねぇ』


「(イラッ)………マネージャーの仕事手伝ってやらないぞ」


『ご、ごめんなさい!調子に乗りました!だから手伝って!』


「…ハァ…わかったから早く行ってこい」


『…はぁい。行こっか赤也くん…』


「なんか先輩めっちゃテンション下がったッスね」



そして私は赤也くんを連れて、渋々青学の方に向かったのでした。


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