「いやでものう…ー」
「ですからそれは…ー」
『…』
柳くん早く助けてくれー！
「おい…お前ら何やってんだよ。彼女が困ってるだろ…つか練習行け。そろそろ真田が来るぞ」
わぁっじゃっこーっ！
気が利くぅ！
「しょうがないのう…けど参謀がちょっとだけ構えって言うもんだから仕方なくというか」
『…ﾑｶｯ(仕方ないとか思うんなら来なくて良いんだけど。とりあえず空気読めよアンタ)』
「てゆーかさぁコイツ全然しゃべんねーじゃん。お前の事完全無視だし」
「丸井先輩、俺らもさっき無視されてたっスよ」
どっから湧いてきたこの二人。集まってくんなよ。
「コラ！集まってくるなよ！」
「ジャッカルだって集まってる様なもんだぜぃ」
「俺は注意してるんだ！」
「まあまあ、落ち着けジャッカル。それくらいで興奮するな」
「…私はもう戻ります」
「なぁなぁ小波先輩ってなんでそんな人見知りなのに柳先輩と友達なんスか？てゆーかどーゆう経緯で友達なわけ？」
『……友達っていうか…半ば強制的になってしまったというか…柳くんがあんなに私なんかに食い付くとは思わなかったし』
ボソボソ…
「喋った！！けど声小さすぎて聞こえねーっすよっなんて！？」
「何をやっとるかお前達！！サボるんじゃない！！」
「うわっ来た！」
「逃げろぃ！」
真田の怒鳴り声でみんな慌てて散っていった。
「たるんどる！」
『…でたっ(真田のたるんどる！)』
「フフ…皆蓮二の友達に興味津々だね」
「お前は興味ないのか？」
「うーん…そんな事はないんだけど、別に今じゃなくてもいいかなって。…ほら、俺ってお楽しみは後にとっておくタイプだから」
「…そうか」
ゾクッ
『…っ……？？』
なんだろ、今物凄い寒気がしたよ…。
Next
11/112
prev：nextbkm