わたしは恋をしています。

恋です。

体が"ふっとう"して、むねが痛いほど"どくどく"と音を立てて、脳内が"ふわふわ"する、こころおどる病。
そんな病気に、わたしはかかっているのです。
その人に会うとなにも言えなくなり、思わず姿を探してしまっていたり、その人を想うだけでどきどきして幸せになります。
わたしはぜんしんぜんれいで、恋をしていました。

ですがわたしの恋がかなうことはないのです。
かなわないのです。むりです。だめなのです。

ありきたりの話ですが、わたしは"こくはくする前にふられている"のです。
そうなのです。
その人には、"おつきあい"してる人がいるのです。
これが、"こくはくする前にふられている"でなくてなんなのでしょう。
その人のとなりにいる女の人は、とてもきれいで、かわいい人でした。
かんぜんに、かんぺきに、わたしは負けているのです。
それなのに、しょうこりなく想い続けているわたしは、とてもこっけいなのでしょう。
むだなのでしょう。意味のないことなのでしょう。

ですがこれが、わたしの手痛い"初恋"なのです。







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