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「葵の家行こうぜ!」


「やだ」


…こいつまた何か言い出した。

言葉を理解し終わる前に、脳が条件反射で却下の指令を出してくれた。良い仕事してる。

「返事速くないか!?吟味してく「嫌だ」

どんどん条件反射のスピードが上がっていくのは長年の修練…つまりは慣れに違いない。こいつの大体の話は話し半分に聞いとくのが正解だし。

「そもそもさ、理由は?」

じとり、と三郎を見ると、三郎は水を得た魚のようにイキイキとしだした。
いらっ。

「だってさ、私ら結構長年一緒にいるけど、お互いの家あんま行ったことなくないか?」

「三郎はよく僕の家来てるでしょ」

「っていうか、いきなりなんだよ」

「とうふ」

「購買には売ってないよー」

今まで三郎が話し出しても、いつものことと寛いでいた四人がやっと反応した。い組は通常運転すぎる。

「お前らだって行きたいだろう?」

にまにまと笑って賛同を求める三郎だけど、こういう場合は大抵皆乗らな

「行きたい行ってみてぇ!」

「葵が迷惑じゃないなら僕も…」

「俺も」

「おれも行ってみたいー」

………えー。
何コレ。何でこういう時に限って一致団結するんだよ。

「…はぁ」

意味、わかんね。疲れた。

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