とびだしますの!
「――さて、ギル様。ここまで言えばわかりますね?」
「皆まで言うでない。わかっておるわ」
「とびだせどうぶつの森!きましたねーこれは!」
「64からキューブ…DSにWiiときて3DSとはな。期待せざるを得ない」
「もう発売から2週間ほどたってますけどね。私、もうクラブ建ちましたよ」
「なん、だと…!?どうしてもっと早く知らせなかったのだ!我はまだ一日目だぞ」
「アンテナ高くしてなかった王様が悪い。まあ、後で通信しましょうよ。私の村フルーツたくさんありますよ」
「友人が居ないのに何故フルーツが揃っておる?」
「だまれ生涯友1人」
「口の利き方がなっておらぬな雑種。作れなかったのでなく我に見合う人材が居なかったまでのことだ」
「どちらも結果は同じですが?」
「………」
「………」
「…不問に処す。続けよ」
「あざーす。で、私は俄然ビンタが一番好きなわけですが」
「たわけが。あさみを選ばぬとは貴様も落ちたものよな」
「ぐっ…。た、確かにあさみさんは捨てがたい…。話しかけても無言、そして遠回しにあっちいけとのキツい言葉を乗り越えてへのデレ…!彼女の魅力は到底一言では収まらない…!しかし、だがしかし、ビンタは私の青春!あまりにもビンタ来なさすぎて、キューブでカードシュってやりましたもん!!」
「己の運の悪さを嘆くがよい。それにしても、みしらぬネコは何故住民にならぬのだ。バグであろうバグ」
「それは思った。みしらぬネコさんマジ好きなのに電車の中でしか会えないというね。なんでだよなんでなんだよお金ならいくらでも積むからさあ!」
「手持ち金カンストは基本。貯蓄してこその宝。あの、イトウとやらをめぐる日々は流石の我でも手こずったものだ…」
「川でクソデケェ魚を見つけた時のテンションはヤバいですよね。心臓バックバクいって手震えないよう神経めっちゃ通わせてましたもん。あの時の私ほど真剣にテレビ画面を見つめていた時はないでしょう」
「釣りといえば、今作は釣り判定が前より厳しくなっておらぬか?」
「うーん。前やった時とのブランクとかもありますしねぇ。音アリだと割りとやりやすいような気がします」
「ふむ…。我がブランクなどで腕がなまるわけがなし、音量を上げてやってみるのが得策か」
「その息ですぜ王様。後で島行きましょ島」
「言われるまでもないわ。我は素潜りがしてみたいぞ」
「素潜り楽しいですよ!いやー始めて潜った時のワクワク感ったら半端なかった。童心に返ってましたね」
「…小生意気な。魚類ごときが我を煩わせるなど千年早いわ!」
「(…ああ、逃げられたんだな)王様、釣りは平常心ですよ平常心」
「我がこんなものに心を揺らされているわけがないであろう、馬鹿めが」
「(画面真剣に見てんなー)はいはい。じゃ、ギル様、一段落したら通信しましょうよー」
「…ふ。そう嘆願するのなら、この我が自らその願いを叶えてあげようではないか。特別にな」
「(このノリにも大分慣れたなー)あざっす!下々の意見も聞き入れてくれるギル様マジスレイマン一世!」
「そのような者と我を比べるな。比べ物にならんわ」
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