俺のターン!


「おい、デュエルしろよ」

「…何だ貴様。それは我に喧嘩を売ってるつもりか?」

「いやいやいや違います落ち着いて急いでゆっくりその武器を仕舞って王様ひっひっふー」

「その手に持っている物はなんだ」

「(よし食い付いた)これ?これですか?これですね。ふっふっふ。これはカードです」

「かあど?」

「ええカードです。ギル様、ちょっくら私とこのカードで遊んでやって下さいな」

「…ふん。仕方あるまい。貴様の懇願に免じて戯れる事を許可しようではないか」

「やった!ギル様太っ腹ー(釣れた)」





「まあ細かいこと説明するのもめんどいんで、実機でやって慣れて貰う方が早いかと思い持ってきましたよこれ」

「PSPか」

「(着々と電子機器の名前を覚えていく王様ワロス)ええ。その通りでございます」

「して、其奴で一体どうするというのだ?」

「なんと、カードゲームができるギャルゲーがありましてですね、ゲームならカードも集めやすいしルール説明もしてくれるんで」

「カードゲームができるギャルゲー?」

「ええ。全くもって寸分違わない意味です」

「意味がわからんな」

「遊戯王だからしょうがない」





「ミラーフォースっ…!!」

「(おー早速ミラフォの被害に会われてしまったか)どんまい王様」

「くっ!なら次元幽閉してやるわ!」

「(初心者なりに健闘してるな、感心感心)」

「これで止めだ!いけホープ!」

「(ってエクシーズデッキかよ)」





「ギル様ー。お、やってるやってる」

「少し黙っておれ」

「あい(ゾーン戦か。そりゃ辛いわな)」

「このチート共がっ…!消え失せろ!」

「(全面的に同意)おー勝てましたね王様。ゾーン鬱陶しいのに」

「此奴の戦いぶりはなんだ阿呆みたいなカードばかり使いおって」

「時戒神でゴリッと削って魔法罠でライフちまちま削ってくるのはのは面倒臭いですよね」

「狡い効果でしか勝てないとは哀れだな」

「(クロウどんまい)」





「やほーギル様。お、デッキ組み中?」

「うむ。そろそろ初期デッキが使いにくくなってきてな。金はあまりあることだ豪快に使われてこそ本望だろう」

「…うわー六武衆に目をつけるとかガチですね。流石ギル様」

「貴様のデッキは何だ」

「私は大体は代行者デッキっすね。展開早いしカード除去簡単だし」

「代行天使か。雑種が使っておったな」

「あとは楽なんでBFとか。道楽でナチュルも組んでみましたね」

「インチキ効果も大概にしろ」

「さーせん」





「よっし!デジタルで慣れたことだしアナログでやってみましょうギル様!」

「我のカードは勿論あるのであろうな」

「そこらへんはバッチリに決まってるじゃないですかー。綺礼に頼んで買ってきてもらいました」

「このひきこもりめが」

「はっはー罵られてもへこたれないぞ私。泣いてなんかないんだからね」

「頬に水がついておるぞ」

「汗です。心の汗なのです」





「ほいほいブリュナクブリュナク!」

「くっ…いつも思っていたがそれは狡いのではないか!?」

「王様が狡いなんて言っちゃ駄目です。戦略です。ま、多分こいつは禁止か制限に入るでしょうけどね。公式の発表待ちですな――ターンエンド」

「バブルマンを特殊召喚2枚ドロー!強欲の壺発動2枚ドロー!強欲2枚ドロー!」

「げ(流石に禁止カード3積みOKのハンデは拙かったか?)」





「やー王様も大分遊戯王わかってきましたねー。ではいっちょ、遊戯王のアニメでも見ますか!」

「アニメ?カードゲームのアニメがあるのか?」

「ええ、あるんです。相当長いですが、幸い時間はたっぷりあることですし」

「この暇人が」

「いやギル様に言われたくないし!ギル様もでしょーが!」

「貴様と我では天と地ほどに違うわ」

「同じ穴のムジナ!」





「どういう…ことだ…」

「(ですよねー。初見はこんな反応だったよね)カードゲームではよくあることです」

「この雑種共は一体何をしておるのだ」

「闇のゲームです。負けたら死にます」

「まるで意味がわからんぞ」

「遊戯王ではよくあることです」

「………」

「深く考えちゃ駄目です。感じるんです」

「…そうか」

「(あ、諦めた)そうです」





「大体何なのだ。此奴らのカードの引きの良いこと良いこと。まるで事前に工作していたようではないか」

「まあまあこんなもんですよアニメなんだから。手札事故ってるけどしょうがないね」

「初代のファラオもよくあのようなデッキで勝っていけるものよな。神のモンスターなど3体もいらぬわ」

「召喚めんどいだけっすよねー。正直めっさ使いにくそうですあのデッキ」

「2代目の十代も攻められて追い詰められてから強欲引いて2枚ドローとはどんな引きの良さだ」

「ディスティニーですね。引きの良さというかデュエルの天性のセンスは彼が一番あると思います」

「蟹は…。うむ、絆(笑)だったな。あとコンボが鬱陶しい。天道虫復活の時間短縮しろ」

「TFの文句になってますよ」

「それに引き替えゼアルとやらはクソアニメの予感がするな」

「ああんひどい」

「どう見ても子供向けになったしかっとびんぐとかわけの分からぬことを囀ずっておるしアストラルとか初代のパクリではないか」

「パクリじゃないですよリスペクトです。そうやって邪険にしてると後で吠え面かかれますよ王様」

「ほう?それは何故だ。申してみよ」

「(煽り耐性付いてきたな王様)5D's始まる時だって皆散々『バイク乗ってデュエルとかどういうことなの』『ライディングデュエル(笑)』『こりゃクソアニメだな』とか言ってた人もなんだかんだ終盤まで見続けて『5D's…いいアニメだったぜ』ってなったんですよ?ゼアルだってやっぱり遊戯王だった、って言われるようになりますとも」

「ふん。そうなれるのならば僥倖ものよな」

「まあ見守り続けましょう」












「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -