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「dolcetto o scherzetto!」
「今日は何だよ」
その差し出してるその手はなんだ。お小遣いちょーだい、ってわけじゃないだろう。まぁそれでもあげないが。あげないったらあげない!
「何言ってんだ、今日は10月31日!ハロウィンだよ!」
ハロウィン…あぁ、なんかアメリカのお祭りだっけか。その日だけ近所からお菓子を強奪できるという。
「は?ハロウィンとかイタリアの習慣じゃないだろ」
「おっくれてるなぁー!ジャンルカは。最近は仮装して家に行く子供だっているんだぞ?」
「嘘つけ!危ないだろそんなことしたら!」
というか、だから妙な格好してたのか!今度は何をやらかすつもりなのかとスルーしてたよ!
「というわけでお菓子くれ!」
こいつまた人の話聞かない…。
………。
………はぁ。
「…はいよ」
仕方なく懐にあったお菓子をマルコにやる。
「ありがとー!」
にこにこーと笑っているマルコ。(なんでお菓子持ってるかというといつもお菓子を要求してくる奴がいるからだ。具体的には目の前)
「さ、じゃ行くかー」
「いやどこに」
「他のやつらのとこ!」
「いやなんで俺もついていかなきゃいけないんだ。」
「最初はフィディオだな!」
「話聞け。」
そうして俺の長い一日が始まったのだった。…はぁ。
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