03

みょみょーん!


みたいな鳴き声を発する怪物に追われています。
こんにちはこんばんはおはようございます。私です。すいませんパクったの謝ります。だから助けて。

後ろを振り返れば可愛いうさぎさん。

…そう。見た目が。見た目が可愛かったから油断していた。
だって、誰があんなきゅるきゅるプリチーなうさぎ(?)さんを警戒するよ!
茶色の毛並みに、耳の先っぽに綿みたいなふわふわ。目だってつぶら。全身から愛くるしい雰囲気たっぷりのウサギさん。
こんなウサギ居たっけ?てかでかくないかこのウサギ。と思ったのを吹き飛ばされるくらい可愛くて、思わずなでようとしたのは必然なはず。
そんな、そんな、きゅーちくるらびっとがさ、岩を粉々にするとは、思わないじゃないか。いくらなんでも、これは酷い。
耳をバーンって岩に叩きつけたら、あらびっくり。岩が粉々になりましたとさ。

……え、こわ、怖い。

思わず一歩下がったら、一歩進んでくるきゅーちぃうさぎ。
下がる。進む。下がる。進む。下がる下がる。進む進む。
これまで愛くるしく見えてた瞳や耳の、全ての好印象をひっくり返したのは仕方ないことで。

私はその場から全力でエスケープした。



何故か私はウサギさんにロックオンされたようで、現在進行形で追われています。
私運動は苦手ではないけど、得意でもない。平均よりは上。ほんのちょびっと。嘘です見栄張りました。平均より下。ほんのちょびっと。
うばばばやばい。あんな、岩とかも破壊できるようなあの攻撃を私に当てられたら、当たり前だが私の頭はパーンだよ。比喩でなく。
誰か助けて下さい。至急救援求む。

ぜえはあと息を切らしながら走っていたら、段々まわりの木々が少なくなっていっているのに気付いた。
あ、なんか森の外に出たっぽい。






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