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「お買いものに行きましょう」
『英訳すると?』
「れっつごーしょっぴんぐ!」
『グッド』
バトルとかで減った色々なものを買いに行くことにしたよ。
よく考えると服とか下着とか生活用品もうちょっとないと困るし。今まではなけなしの金で買ったものと元々持ってたものとを使い回しておりました。やっぱあと2、3着は欲しい。衛生的な面で心配ですし?
あともしかしたらこれから先野宿になるかもしれないのでその対策をば。
「迷子になったらうろうろせずにその場でじっとしてること。知らない人にホイホイついていっちゃ駄目だぞー」
「「はーい」」
一城さんマジ兄貴。パネエっす。完璧保護者。鏡ですね。
「えっとー、傷薬に状態回復シリーズ」
ダース買いしよダース買い。今ちょっとリッチだからね、私。
「ケイ…さんー?」
「呼び捨てでも一向に構わないぜ椎くん。でなにかね?」
振り向くと、椎とその手に横たわるたけのこの里が見えた。あ、伏せ字忘れた。
遠回しに言うと、春になると地面からにょきにょきという擬態語が似合う感じに生えてくるものにそっくりなチョコレート菓子が鎮座していたのですた。
「旬ですねー」
ずずいと手をつきだしてくる椎。…買えってか。
椎が甘味を食して以来、甘いものが大好きになってしまった椎はおやつ大好き椎くんに変貌を遂げてしまったのだった。
「まぁ、いいだろう。構わん」
お菓子をカゴへ放りこむ私。
甘いと言うなかれ。物欲が元々乏しい椎が唯一といってもいいくらい自発的に欲しいと言ってくるものがあったらつい買ってしまうのが人情。
要するに、仕方ないね。
「わぁい太っ腹ー」
拍手ありがとうございます。でも太っ腹って聞くとなんか腹の方面が気になるのは何故。
「うし。ねーお兄ちゃんこんなものでよろし?」
商品を入れたカゴをチラ見しながら、我が家の保護者にお伺いをたてた。
「なにそれ萌える。もう一回」
「調子のんじゃねーよお兄ちゃん」
「ありがとうございます」
これでオッケーか。よし会計するかな。
必需品ゲットー。
極々普通に買い物袋を持ってくれた一城よこの恩は忘れない。
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