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「はよーっす」
「おはよう」
着替えを終え、朝から眼福でほっくほくな私。
一城のところに向かうと、既に用意されていた朝食。…不甲斐ない主人でごめんね。うん。
両手を合わせて、
「いただきまーす」
だってさー、ね?
私、現代っ子だもん。料理とか玉子焼きとかしか作れねーもの。残念ながら、料理スキル高くないのさ。
それに比べて一城はすごい。おいしーし。私のマミーには負けるがな!ふふん。
…あ、このだし巻き玉子うま。
「それで、本日の予定なんですが」
「うんうん」
もぐもぐごくり、と飲み込む。
「ぶっちゃけると、未定です。
なので各自行きたいとこ挙げてつかあさい」
「うっわぁノープラン」
ほっときんしゃい。
だって私明確な目標とかないもん。ポケモンマスターになるぜ!とか。
「椎はなんかある?行きたいとこ」
隣を見ると、椎は原型で食事をしていた。
短い手を使ってもふもふと食事する風景はとっても目に優しい光景だったことを記しておこう。
『…はいへふー』
もぎゅっとほっぺたに詰め込まれたものを消費せずに、何やら言う椎。
お行儀悪い…でも可愛い…すっげえ可愛い…。
「こら椎。物を口に入れたまま喋らない」
ぺしり。
兄貴ナイス躾。私には出来ないことを平然とやってのけるッ!そこに痺れる憧れるッ!
ぺしりとはたかれたところを無表情で押さえながら、椎は口にある物を胃に運ぶ作業ゲーを淡々と行っていく。
「…ないですー」
飲み込んでの一言に、思わずがっくりと肩を落とす。
溜めておいてっ…。
くっそー予定がずれた。
ヒッキーになるのは私の夢で自宅警備員は私の憧れだったのだけど、ここにきてそれじゃあ駄目だと思い直したのに。
正直、外で遊ぶってことを殆どしてこなかったので遊び方がわからない。
だからアンケートを募ったのに、全滅とか…。2機しかないからかね?
「じゃあ………散歩、とか…?」
全くもってありきたりすぎる選択しか出てこなかった。ボキャブラリーが欲しいです、私。
「じゃあそうしようか」
『賛成ー』
2票入った。多数決だったら負けてるぜ。
と、いうわけで散歩しよう。
昨日も同じようなもんだったような…。
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