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「なんだか知らんが凄かったねあの像」

今、このシンオウ地方の神様とらやの像を見てきた。
…初代から伝説ポケモンも形が変わってきたなぁ、とジェネレーションギャップを感じる毎日です。年はとりたくないってもんだ。

「うわ、何このよくわからんの」

ヘンテコなビル発見。さっきからちらちらとは見えていたけど全体像を正面から見るとキツい。これはキツい。造ったヤツアホだろ。機能面とか大丈夫なのか?

「あーこれ結構最近にいきなり建っていきなり潰れたビル。ギンガビルとかいう名前だったかな」

「へー…だっさ」

いや本当、ダサイ。センスの欠片もない。造ったやつアホだな。きっと。

「因みに一応確認しておくけど自転車はお持ちで?」

しみじみしていたところに声をかけられ、ちょいびくってなった。おぉう。
………あれ、ちょっと待って。
じてんしゃ?
蹴ったマシーン、チャリンコ、bicycle、自転車。
………………。

「サイクリングロードキタコレ」

おい、おいおいおいよぉ!
まさかここでサイクリングだとは思わなかったよ私。っていうか知るかっつーの!

「I dont't have ばいしくぉ………」

悲観にくれる私。気分は、"自転車がないならバイクに乗ればいいのに"である。免許は持ってるのになぁー!飛ばしたいなぁー!
…これで私の年齢割れたな。特定されたらどうしよう。
今度こそとらの野郎に勝ってやるんだぜ!みたいな。
そんな私を見て一城は苦笑して、私の頭をポンポンとした。
…慰めなんて、いらないんだぜ。

「気づいてたなら早く言って欲しかったッス兄貴…」

「いや、何か秘策があるのかと思って。それにさ、よく言うじゃないか。"自転車がないなら空を飛べばいいのに"」

とんだ困ったさん政治だなおい。だけどこの世界じゃそれが可能だから怖い。いや、飛行機というものもありますけどね。

「知らぬぇーよ。例え神様仏様お天道様が知っていちとしても!私は!知らない!
あと技マシン持ってないし飛べる人員だっていないし。一城が実は羽をはやして飛べるというなら話は別だけど」

「残念だが俺はただの鼬さんだ!」

ババーン!と無駄に壮大な効果音が付きそうな感じで宣言された。無駄にかっこいい。何故だ。

「いやなんで無駄に自慢気?イタチを漢字で書いたら格好良いってのは認めるけど認めるのは漢字だけだからね!」

「ひどい!ケイが認めてるのは漢字だけなのか!!俺を弄んでいたんだな!!」

「なにそのキャラ!?ノリノリにもほどがあるよ一城さん!!」

…いやいや、楽しくお喋りしてる場合ではないんだよ。
落ち着け、クールになるんだケイ…!

「レンタルって、ありなのだろーか…」

「…ああ、買うのは高いから借りるだけってことか」

「その通り…。花丸ですとも」

「じゃあ交渉してみる?」

…………こーしょー。

「…そうしてみよう。そうだ、交渉しよう」

おーけー、やってみようじゃないかね。
レンタルぐらいしてるはず。じゃないと一つ百万の自転車販売してて儲かるはずない。





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