07
ポケモンセンターについたよ。ソノオタウンだよ。
花があって和みますなー。
「すみません、回復お願いできますか?」
い、一城(ついさっき命名したばっかなので呼び慣れない)はまだまだいけるという感じだったけど、ここまで来るのに何回か戦ったし、一応回復しといた方が良いと思う。
初の生ジョーイさんにどきどきをかくせない私。どきどき。
「はい。では、トレーナーカードをお見せ下さい」
………………。
とれーなーかーど?
や、やばい。そんなの持ってないって。
だって私、ここに来てまだほやほやだぜ。
ここまでの道のりでトレーナーさんと戦って得た資金はあれど、トレーナーカードはない。
あわうわ、早く答えないとジョーイさんが不審に思う!思われちゃう!
「あ!トレーナーカード発行しなきゃだ!」
今思い出しました、っていう風に装う。無理矢理だけど。
「す、すみません、トレーナーカードの発行お願いできますか?」
ふ、不自然ではないはず。
トレーナーになってもカード発行をその場でしない場合もある、はず。
もしくは忘れる場合もある、はず。多分。
それにしても大根役者すぎるだろ、私。
「では、こちらの紙に必要事項をお書きの上お出し下さい」
私を微笑ましそうに見るジョーイさんから紙を受け取り、机で書き込み始めた。…ジョーイさん、騙したようですみません!というか騙したんだけどな。
えっと…。
名前…ケイ。
出身地…出身地?え、じゃぱーん。〇〇県〇〇市。…いや駄目だね、うん。
どうしよ…。ソ、ノ、オ、と。はい嘘ー。ここに住んでないことなんてバレバレだし。ここみたいな小さいところは住民同士が互いの顔を把握してるのが普通だろう。なので却下。
…適度に近くて大きな町はっと…よし、キミに決めた!コトブキシティ!!地図をチラ見したのがバレてませんように。
ここなら人口多いから"ケイ"が存在しない人物だということもばれにくいよね多分。
あと性別やら年齢やらを書いて、っと。
完成!
そうして完成した(一部嘘が入った)紙をジョーイさんに渡すと、ジョーイさんは綺麗な笑顔でトレーナーカードを発行して下さいました。ありあとっす!そしてすみません。
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