Log2

 薄暗い明かりしかない二人切りの生徒会室で、床に座り込んだまま椿は安形を見上げる。身に着けている衣服はシャツ一枚だけで、椿はその裾を握り締めて必死に下肢を隠していた。
「結構似合うな、こう言うの」
「いっ・・・!」
 ジャラ、と響いた金属音と同時に、痛みに椿が声を上げる。幾つかボタンの外れた襟元の下、そこから覗く白く細い首には漆黒の首輪が嵌められていて、繋がる鎖が安形の手へと伸びていた。引かれて苦しさから逃れようと腰を浮かせれば、更に安形の手が上がり、椿は顔を上向かせたまま苦しげに小さな呼吸を繰り返す。
「会っ・・・くる、し・・・っ・・・」
 絶え絶えになる言葉と飲み込まれた唾液に喉が上下する感覚を鎖越しに感じ、漸く安形は腕を降ろした。咽が解放され、椿はそのまま床に半身を伏せて、自由になった呼吸に何度も咳き込む。激しく繰り返した咳が終わる頃には瞳に涙が滲み、それでもまだ整わずに呼吸をする口元は軽く開いて舌が覗いていた。
「そうしてっと、本当に犬みたいだな」
 びくん、と椿の身体が震え、新たに瞳に涙が浮かぶ。顔を伏せて微かに嗚咽を響かせ始めた様を見ながら、安形は側にあったイスを引き寄せて腰を降ろした。
「椿、」
 呼び掛けて鎖を軽く引きながら、片手でベルトの金具を外す。反応して顔を上げた椿に、含み笑いを見せながら言葉を続けた。
「犬なんだから、嘗めろよ」
「・・・・・・はい」
 微かに掠れる声で返事を響かせて、椿はのろのろと半身を起こす。開かれた安形の脚に手を掛けて、言われるがままに椿はズボンの釦に指を絡めた。涙に頬を濡らしながらも、椿はジッパーを降ろして中から取り出したものに舌を這わせ始める。懸命に舌を使うその姿を見下ろしながら、安形は指先で髪に軽く触れた。
――オレのだ。
「んんっ・・・ふっ・・・」
 苦しげに息をしながら椿はそこに舌を這わせて、固さを増して大きくなれば、それを飲み込んで口腔で舌を這わせる。その動作一つ一つを瞳に映しながら、安形は至悦の笑みを浮かべた。
――オレだけの、犬だ・・・
 椿の口と舌を感じ、指先で髪を弄びながら、安形は果てるまで嗤い続けた。

Clap!【基本R18】

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