バレンタイン2

義理チョコって言って渡したのはみんなと同じやつ。
本命はちゃんとある。でもうまく出来なかったっていうのもあるのです。

もやもやしながら歩いてたら、いつの間にか家についた。

「はーい、つきましたよー...冬華ちゃん?」
『あ、あぁ...ありがとう』
「いえいえ」
『ん...じゃあn「ちょっと待って...ねぇ俺本命もらえねーの」』

ズキっ。あ、なんだこれ心臓痛い。

「ちょっと楽しみだったけど...一応もらえたしよか...ってえ!?」

「なんで泣いてんの!」

気が付いたらボロボロ泣いてた。んで高尾の匂いがするって思ったら抱きしめられてて。

『っ、高尾ぉ』
「ん?」
『ごめんね』
「え?!」
『ごめんっ...ごめん』
「謝んなって!あぁぁ...とりあえず家入る?」
『...ん』

リビングに上げて、ソファーに座る。

「んで?どうしたの?」
『....言いたくな「いはナシ」...バカ』
「ほら言えってー大丈夫だから」
『...本命ちゃんとあるの』
「え?まじで?」
『でも上手にできなかった...っ』
「上手とか下手とか関係ねぇって、ね?ちょうだい?」
『でも...』
「いーの!ほらはーやーく」
『ん...取ってくる』
「はいはい」

冷蔵庫開けて、取り出して、渡す。
渡したけど押し返された。

『やっぱいら「いる!いるけど...冬華ちゃんから食べさせて?」...やだ』
「やだならもらわないー」
『...っ!』
「あぁぁぁウソウソ。ね、食べさせてよ」

抱き着かれて、あたしの髪撫でる。

『いっ、一回だけだからね?』
「はーい」

ラッピング解いて、チョコを一つつかむ。

『....ん!』
「え、あれ言ってくれねぇの?」
『あ...あーん』
「ん。上出来」

チョコ食べられて、なんかついでに指舐められた。
生チョコだったからかな、粉ついてた?

『っ...エロ』
「冬華ちゃんに言われたくねーw」
『か、和成』
「んー?...へっ?」
『ん!!』

チョコ一つ、自分の口の中に入れる。
HSKって言われてるんなら察してよバカ。

「あー///覚えてろよー」

唇がくっついて、チョコ奪われて、チョコは溶けていって。
このままあたしも溶けちゃえばいいなんて思った。

酸欠で苦しくなってきて、制服を強く握れば離れる唇。

「もうかわいすぎ...////」
『和成っ』
「もー今度はな..『大好き』...襲っていい?答えは聞かねーけど?」
『き...今日だけなら許す』
「...もー!俺やっぱ冬華ちゃん愛してるー!」

もう2度と素直になんてならない。
でも、今日だけは素直になってあげてもいいよ。

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