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『〜♪』
「ご機嫌ですね」
『えへへ〜』

本日2月14日。そうバレンタインです。
今日は運が凄くよくて、一日オフ!やったね!

『京ちゃん見送ったらもっかい寝る』
「昼まで寝たらだめだよ、双花ちゃん」
『赤葦くんのちゃん付けなんて、なんか新鮮!』
「そうですね」
『今日バイトは?』
「ないです」
『じゃあ早く帰ってきてね!』
「もちろんそのつもりですよ」
『よし!行ってらっしゃい』

笑顔で彼を送り出す。出すはずだったのに....

『なぜ動かない赤葦京治』
「行ってきますのチューは?」
『そんなオプションついてません』
「いくらですか」
『金払ってまでしようとするな』
「嫌です」
『なんて奴だ!』
「してくれないなら双花さんから離れません」
『講義あるでしょ!』
「受けません、落ちます」
『なにそれ!私のせいみたいじゃん!』
「そうです」
『恐ろしい子!』
「さぁ早く」
『そして俺様!』

玄関と廊下は少し段差があるので、私と京治の身長差はほぼない。
彼は抱き着いたまま一向に動く気配を見せない。

『京治』
「なんですか...っ」
『ほら、早く行かないと遅刻するよ』
「はぁ...」
『なんで溜息!』
「帰ったら覚えておいてくださいね」
『は、早く行けー!』

リクエストにお応えして口にチュってキスしたら
頬にちゅって返された。

本当に恐ろしい子、赤葦京治。


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