05 はじめは戸惑うことも多かったけど、ご両親と赤葦くんのおかげで すっかり赤葦家になじむことができた。 そして今日から私と彼は大学二年生になる。 『....すぅ....すぅ』 「双花、入るよ....って寝てる」 『んー.......すぅ』 「起きなさい」 『んー...』 「起きないと二階から落とすよ」 『大丈夫でしゅ...』 「....早く起きなさい」 『やー』 ただいま彼とお布団の奪い合い中でございます。 まぁ、運動部だった彼に勝つこともなく... 「ほら、顔洗っておいで」 『うー...』 「はやく行かないと襲うよ」 『....行ってきます!』 「チッ」 『....なに舌打ちしてるんですか』 「なんでもないですー....へ?」 『こんなサービスめ、滅多にしないんですから!』 まだ寝ぼけているってことで、彼の頬にキスをして部屋から飛び出た。 部屋に帰ると、私の布団の上で蹲っている赤葦くんを一蹴りして着替えることにした。 [*前] | [次#] ページ: |