アイス | ナノ
13


クズ川が合宿をやると言った翌日。
第二の関門があたしの行く手を塞いだ。

「人数制限?」
『なにそれ』
「監督が今回全員連れてくのは大変だとよ」
「スタメンだけ?」
「まぁそういうことだな」

一が休憩中に伝えてきた人数制限の話。
スタメンだけで行くのはいいんだけど問題があった。

『残りの部員の管理はどうすんの』
「それなんだよ」

マネージャーは現在、あたしと沙那を含めて4人。
1年と2年の子が一人ずつとあたしと沙那。
2人はよく仕事をしてくれるいい子だから安心なんだけど...

「やっぱり不安です...」
『...ですよねぇ...』

スタメンがいないとはいえ、結構強豪校の我が高校。
部員さんはそれなりにいるわけで....

仕事も色々多くなって大変になると思う。
どうしようって思っていたら

「じゃああたし残る」
『沙那さんが?』

親友ちゃんが残るそうです。

「おう。あたしと2人でこっちは何とかするよ」
『え、あたしぼっち?』
「うむ」

まぁ一静いるしいいか。このことを一と徹に伝えた。
一は分かってくれたんだけど....

「じゃあ俺、今日から使えないセッターになる」

って拗ね始めましたクズ川さん。

『あ?』
「だって沙那ちゃんいないとか無理ー!」
「たった3日だろ」
「やだやだー!」
「...じゃあわりぃけど...」

一は溜息を一つついて、あたしを見た。

「お前が変わりに残れ」
『....やだ』
「は?!」

嫌です。無理です。3日も一静と離れるとか死んじゃう。

「心の声漏れすぎだろ...」
『こればかりは徹の気持ちがわかります』
「はぁ....」

こうなったらストライキだ。
あたしは部室に駆け込んで鍵を閉めた。

「美緒ー?」
『一静がいないと力がでない』
「もう....」

この後色々ありましたが、マネちゃん達が頑張るって言ってくれたので
あたしと沙那さん2人で合宿に参加することになりました。

第二の関門も無事突破です!



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