09
とりあえずまずは男子を起こそう。
そう思って3年男子のあの四人の部屋に入る。
「....汚い」
たった1日でどうしてここまで汚くなるものだろうか。部屋は脱ぎ散らかされた服やゲーム、それから私物とかが散らばっていた。
マキくんは食堂にいるので、一つ布団が空いていた。
足元に注意しながら閉め切られたカーテンまで辿り着くと、勢いよく開いた。
『はーい、起きてくださーい!』
反応がない。
『ほらー!朝だよー!起きろー!』
頭まで被ってある布団がもぞもぞっと動いた。誰だ。
「ちょ...嫁うるさい...」
『松くん、起床時間過ぎてます』
「ふわぁ...まじで?」
『マジマジ』
「ま、いいや」
『ダメ!』
「んー...あれ、望海ちゃん?」
『部長がいつまで寝てんの!ほら起きて!』
「やだぁー」
松くんと及川くんはなんとか起きたみたい。
『マネの2人まだ起きてないから起こしてきてくれると嬉しいな』
まだ覚醒してなさそうな2人に声を掛けると
2人ともすぐ起きた。彼女パワー恐るべし。
『あとは一くんか...』
未だに足元で眠る彼を見て、私はため息をむいた。
---王子様はお姫様のキスで目を覚ます?
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