02
高校になって幼馴染も行くし、あたしも学力的にちょうどよかったから
青葉城西高校に通うことになった。
そしてなんとなく男子バレー部のマネージャーになった。
徹を知ってて彼の追っかけみたいな子もたくさんいたみたいで
あたしと沙那だけはそういうのなかったからすぐマネになれた。
『...うげ。またやられた』
「お前何回目だよ...」
『すべて徹のせいだ。今日こそ成敗してやる』
まぁよく思わない子もいるみたいで、あたしよく軽いいじめにあいます。
もう女のひがみって怖いよね。
『とーおーるーくーそーかーわー』
「知りません、そんな人」
『じゃあ、あたしの目の前にいるこのくっそムカつく顔をした奴は?』
「及川徹くんです」
『は?クソ川?』
「もうどうしたの美緒ちゃん!」
『いじめられた』
ほれ、って履けなくなっちゃった上靴とかノートとか証拠を
教室にいるであろうおっかけのみなさんとか他の生徒さんに見せびらかす。
『モテ男くんも大変ね♪』
「あー...」
『ま、徹は悪くないよ。悪いのはこれやった人だし。どう思う?徹』
「俺はこういうことする人は嫌い」
徹がそういった瞬間数名の女子がひそひそと話してどこかに逃げるように
教室を出て行った。あいつらが犯人か。
『だよね、ありがとう徹』
「ううん、いいよ」
『帰る』
「え!?」
『先生にチクってから帰るよ?』
「相変わらずこえーなお前w」
『褒め言葉どーも』
「気を付けて帰ってね?」
『うん、徹も気をつけなよ』
職員室に行って担任にすべて話して、今日は帰りますって伝えたら
先生もあっさり了承してくれた。
犯人の子たちは先生が処罰してくれるみたいだし、
あたし自分の手は汚したくないんですよね。
「吉野!」
『...水田くん?』
「大丈夫か?」
『まぁ...』
「よかった、気を付けて帰れよ」
『ありがとう』
急いで昇降口まで向かって息を整える。あぁ、顔がにやけちゃう。
最近気になってる彼に声をかけられてうれしいのです。
今日は帰ったら一日中ゲームしよう!
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