それからもメールはどんどん続き、気が付けば梅雨の時期。

「どこか寄り道する?」
『行く!』

仲良しの桜ちゃんと2人で放課後に駅前とかで遊んで、
ちょっとトイレ行ってくるねっていなくなった友人を待っていると

「そこのお姉さん」って声をかけられた。

え、これが巷で噂のナンパってやつですか?
いやいや落ち着け澤村大海。これは私に向かってではない。

「あのー大海ちゃーん」
『何で名前知って....あ』

振り返るとそこにはGWの時みた赤のジャージではなく
私服の黒尾さんが立って....

『立ってる!?』
「うん」
『いや、え、あの、ここ宮城で....』
「俺は東京に住んでます」
『え、あの、あの?』
「え、なんでそんな焦ってるのww」
『だだだだだって来るなんて言ってないじゃないですか!』
「うん、ナイショにしてた」
『いやいやいや、私たちそんなに仲良くないですよね?』
「え、ひどい。毎日メールしてたまに電話してるのに?」

だめだ、この人どこかずれてる....
どうしようかと悩んでいると頼りになる友人が帰ってきた。

『さ、桜ちゃぁーん....』
「え、誰この人...」
『あの、メル友のひ...「こんなかっこいいなんて聞いてないよ!?」』
「どうもー」
「あ、はじめまして!」

私を差し置いて、桜ちゃんと黒尾さんは何やら話している。
っていうか、仲良くなりすぎでは....

「大海をよろしくお願いします!じゃ!」
『え!?ちょ、桜ちゃん!?』
「おー!気を付けて帰れよー」
『え?え?え!?』
「じゃ。放課後デートでもしましょうか、大海ちゃん」

---あの子に春が来ますように

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