急いで制服と鞄をもってトイレに駆け込む。
ここまで来れば安全だよね....

補正してもらったばかりの私専用のメイド服を
丁寧に脱いで制服に着替える。
鞄の中にもきれいに直して、鏡の前で少しだけ前髪を整える。

先輩とはかれこれ2週間くらい会ってないと思う。
お互い忙しかったのだ。
明日は土曜日だけど学校で、先輩もそれなりに忙しい。
でも少しの時間でも会いたかった。

「会いたいなぁ...」

トイレをでてすぐ呟いたら、誰かに抱き着かれた。

「名前ちゃんっ....!」
「せ、せんぱむぐっ!」
「しー!ちょっとこっち来て!」

後ろから抱き着かれて、誰かと思えば先輩。
でも口抑えられて空き教室に連れてこられた。

「ふー逃げ切った....久しぶり、名前ちゃん」
「ど、どうも....」

そうでした、この人人気者でした。
きっと息が切れてるのは女の子たちから逃げていたのだろう。

「会いたかったよー」
「わ、私もです」

背中に腕が回ってきて、私もそっと彼の背中に腕を回す。
しばらく抱き合っていたら人の声。

「及川さんどこ行ったんだろー」
「探さないと!」

ごめんなさい、みんなの及川さんここで私に抱き着いてます。

「はぁ....もうほんとかわいい」
「かわいくありません」
「なんか制服ってえr「先輩離れてください」...ごめんなさい」

それから他愛もない話をちょっとしていたら、先輩が聞いてきた。

「名前ちゃんのクラスは文化祭、何するのー?」
「へ?!...ナイショです」
「いいじゃん!教えてー」
「ナイショです。当日も来なくていいですから」
「けちー!...その鞄の中は?なんでそんなにパンパンなの?」

しまった!この人...鋭いのも忘れてた。

「ナイショです」
「教えてー?」
「嫌です。あ、ちょっと教室に荷物取ってくるんで、もう帰りませんか」
「へ?」
「行ってきます」

ご、ごまかせたかな?
無理やり先輩の腕の中から抜け出そうとしたら、出れない。ん?

「先輩?」
「ん?」
「離してくれませんk「やだ」...なんで」
「離れたくないもん」

もんって!かわいいですね、女子か。

「先輩と一緒に帰りたいから荷物取りに行きます。ダメですか?」
「..ダメじゃないです」
「じゃあ行ってきますから、先輩はここに隠れててください」
「はーい」

恥ずかしかったけど、ほっぺたにちゅーして言えば
意外とあっさり先輩は離してくれた。


----久しぶりなんだからもう少し一緒にいたい


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